ヴェルファイアのツインムーンルーフ雨漏り・異音!ドレン清掃と対策
こんにちは。アルヴェル&ハイエース完全ガイド 運営者の「ホシ」です。
大雨の後にヴェルファイアのムーンルーフ周辺やAピラーが濡れたり、走行中に頭上からミシミシと異音が響いたりして焦る方は少なくありません。
原因の大半は排水ドレンホースの泥詰まりによる逆流と、ゴムパッキンの乾燥硬化による摩擦にあります。
今回は部品プロの視点からドレン清掃とグリス保湿の手順、パッキン交換費用まで解説しましょう。
この記事のポイント
- ムーンルーフの排水構造と雨漏りする3大原因
- 段差でミシミシ鳴るキシミ異音の発生メカニズム
- 自分でできるドレン貫通清掃とグリス保湿の手順
- パッキン交換やディーラー修理のリアルな費用相場
ヴェルファイアのムーンルーフ雨漏りと異音の原因
開放感にあふれ、売却時のリセールバリュー(再販価値)も20万〜40万円以上引き上げてくれるヴェルファイアの人気オプションが「ツインムーンルーフ(40系は左右独立ムーンルーフ)」です。

私は自動車部品メーカーのセールスとして東京と山梨をヴェルファイアで日々往復し、ボディシール部品の経年変化も数多く見てきましたが、実は「天井やAピラーから水が垂れてきた!」「段差のたびに頭上からギシギシ音がする!」というトラブルには明確な物理的理由が存在します。
まずは結論として、ほとんどの方が誤解しているムーンルーフ本来の排水メカニズムから順番に紐解いていきましょう。
完全防水ではない排水受け皿とドレンホース構造
結論からお伝えすると、ヴェルファイアのツインムーンルーフ(サンルーフ)のガラスパネル周囲に巻かれている黒いゴムパッキン(ウェザーストリップ)は、雨水を1滴も通さない『完全密閉(完全防水)構造』ではありません。
「えっ、ゴムパッキンで水を完全に止めているんじゃないの?」と驚かれるかもしれませんが、チルトアップやスライド開閉を繰り返す可動ガラスの周囲をゴムだけで完全密閉しようとすると、摩擦抵抗が大きすぎて電動モーターでスムーズに動かせなくなってしまうのですね。
そのため自動車のムーンルーフは、外側のゴムパッキンで雨水の約9割と走行中の風切り音を遮りつつ、パッキンの隙間を通り抜けた残りの水滴をガラス真下に張り巡らされた金属・樹脂製の『ドリップチャンネル(雨樋の受け皿)』で確実に受け止める設計になっているのです。
そして受け皿に落ちた雨水は、ルーフ開口部の四隅(フロント側左右2箇所・リヤ側左右2箇所の合計4箇所)に開けられた直径8ミリ〜10ミリほどの丸い『ドレン排水穴』へと重力に従って自然に集められます。
四隅のドレン穴に入った水は、フロントのAピラー内部およびリヤのC・Dピラー内部を通る4本の塩ビ製『ドレンホース』の中を静かに流れ落ち、前輪タイヤハウスの後ろ側やリヤタイヤハウス裏の車外床下へと排出される仕組みでしょう。
つまりヴェルファイアのツインムーンルーフは「ある程度の雨水が入ることを前提として、入った水を内側の受け皿と4本の排水ホースで速やかに車外へ逃がすバイパス排水システム」によって守られているため、この排水ルートが詰まった瞬間に車内への雨漏りが始まります。
まずは「外側のゴムパッキンだけでなく、ガラスの下に隠れた受け皿(ドリップチャンネル)とピラー内部を通る4本のドレンホースこそが室内防水の命綱であり、定期的な排水点検が不可欠になる」という構造の基本をしっかり押さえておいてくださいね。
落ち葉や砂泥による四隅の排水ドレン詰まりと逆流
ヴェルファイアのツインムーンルーフから天井の内張り(ルーフライニング)やAピラー、さらには助手席・運転席の足元フロアマットへ雨漏りする原因の第1位が、『四隅の排水ドレン穴とホース先端バルブの砂泥・落ち葉詰まりによる逆流(オーバーフロー)』です。

「普段はムーンルーフを一度も開けたことがないからゴミなんて入らないはず」と思っていても、屋外の青空駐車や街路樹の近くでの駐車を続けていると、ゴムパッキンのわずかな隙間から黄砂や花粉、細かい落ち葉の破片、そして劣化したボディワックスや撥水コート剤の油分が少しずつ内側の受け皿へと流れ込みます。
これらの微細な泥汚れが雨水と一緒にドレンホースへ流れ込むと、ホース途中の曲がり角や、車外排出口の先端に付いている『泥除け用の十字スリット弁(ゴムフラップバルブ)』に引っかかり、数年かけて粘土のようなヘドロとなって排水路を完全に塞いでしまうのですね。
排水ドレンが詰まった状態でバケツをひっくり返したようなゲリラ豪雨に遭ったり自動洗車機を通したりすると、深さわずか15ミリほどしかない受け皿(ドリップチャンネル)があっという間に満水となって溢れ出し、すぐ下の天井内張りやサンバイザーの付け根、Aピラーの布地へと一気に逆流するでしょう。
また、長年の真夏の猛暑と冬の厳しい寒暖差によって塩ビ製のドレンホース自体が経年劣化で数ミリ収縮して硬くなり、ルーフユニット側の金属パイプ(差し込みニップル)からホースがポロッと抜けてしまい、流れた雨水がそのままピラー内部へ直撃して室内へ漏れるケースも20系や30系前期では少なくありません。
大雨や洗車の直後に「Aピラーの根元やアシストグリップ周りがじっとり湿っている」「助手席や運転席の足元フロアカーペットの下に水が溜まってチャプチャプ音がする」と気づいたなら、まずはドレンホースの泥詰まりまたは継手抜けを疑うのがプロの鉄則と言えます。
ゴムパッキンの紫外線硬化と苔による流入水量の増加
ドレン詰まりと並んで雨漏りを引き起こすもう1つの大きな原因が、ガラスの周囲を取り巻く『ウェザーストリップ(EPDMゴムパッキン)の紫外線硬化・収縮と緑色の苔(コケ)の繁殖』です。
車の最も高い屋根の上にあるムーンルーフのゴムパッキンは、1年中強烈な直射日光(紫外線)や酸性雨、さらには真夏の70度を超える鉄板の熱と冬場の氷点下の凍結にさらされ続ける過酷な環境にあります。
新車から5年〜7年ほど経過すると、ゴム内部の油分(可塑剤)が抜けてプラスチックのようにカチカチに硬化して縮み、ガラス枠とボディ鉄板の間に目に見えるほどの隙間や細かいひび割れが生まれてしまうのですね。
さらに北向き駐車場や湿気の多い環境で長く保管された車両では、ザラザラに劣化したゴムパッキンの表面に水分と胞子が定着し、緑色の「苔(コケ)」や黒カビがビッシリと生えてしまいます。
このゴムの隙間に生えた苔が曲者で、雨が降った際にスポンジのような『毛細管現象』によって車外の水をグングン内側へ吸い込んでしまい、本来なら数滴しか入らないはずの受け皿へドレンの排水能力を超える大量の雨水を流入させるでしょう。
トヨタ自動車公式のヴェルファイア取扱説明書(外装の手入れ)でも、塗装や部品の劣化を防ぐためにコールタール・花粉・樹液・ほこり・泥などで汚れた際は早めに洗車し、高圧洗浄機を使う際はモールや樹脂・ゴム結合部を損傷させないよう洗浄ノズルを車体から30cm以上離し、同じ場所へ連続して水を当てないよう明確に注意喚起されています(出典:トヨタ自動車公式『ヴェルファイア 取扱説明書:外装の手入れ(洗車・高圧洗浄機使用時の注意)』)。
硬化して苔が生えたパッキンにコイン洗車場の高圧洗浄ガンを至近距離から打ち込むと、ドレンの排水スピードをはるかに超える水が一気に侵入して車内のシートまで水浸しになるため、パッキンの清掃と柔軟性の維持が非常に重要になります。
段差で鳴るボディねじれとパッキン摩擦のキシミ音
ここからは、雨漏りと同じくらい多くのヴェルファイアオーナーを悩ませている、走行中に頭上のムーンルーフ付近から響く「ミシミシ」「ギシギシ」「パキパキ」「コトコト」という不快なキシミ異音の原因を解き明かしましょう。
全長約5メートル・車両重量2.2トンを超える大柄なヴェルファイアの屋根に、2つの大きな開口部(ツインムーンルーフ)や左右独立ガラスを設けると、実は走行中のルーフ周りには想像以上の力が加わっています。
たとえばコンビニやガソリンスタンドの歩道段差へ斜めに進入した瞬間や、荒れたアスファルト、立体駐車場の螺旋スロープを登り降りする際、巨大なミニバンのボディ骨格は衝撃を逃がすためにコンマ数ミリ単位で『しなり(ねじれ変形)』を起こしているのですね。
このボディ開口部が微小に歪んだ瞬間、重いムーンルーフガラスの縁にあるウェザーストリップゴムと車体の鉄板フレームが強く押し付けられながらこすれ合い、ゴム表面の油分が切れていると「引っかかっては弾ける」を繰り返す『スティックスリップ摩擦音(ミシミシ・ギシギシ音)』が発生するのです。
ガラスを少しだけチルトアップ(跳ね上げ)させたりスライドして開けたりした途端に頭上のミシミシ音がピタッと消えるなら、異音の原因は100%「閉じた状態のゴムパッキンとボディ鉄板の乾燥摩擦」であると断定できるでしょう。
一方で、平坦な道の細かい凸凹でも頭上から「コトコト」「カタカタ」と乾いた打音が鳴る場合は、ゴムの摩擦ではなく、ムーンルーフのガラスを支える『チルトリンク機構(可動アーム)のグリス切れによるガタつき』や、ガラスユニットを固定している『側面トルクスボルトの微小な緩み』が原因です。
静粛性が命であるヴェルファイアの車内では、ちょうど運転席と助手席の耳のすぐ真上で鳴るムーンルーフのキシミ音は想像以上にストレスになるため、原因に合わせたケミカル塗布と増し締めが欠かせません。
雨漏り放置が招くピラー内配線腐食と査定減額リスク
「少しくらい天井やAピラーが湿っても、晴れれば乾くから大丈夫だろう」とムーンルーフの雨漏りや異音を放置してしまうと、単なる水濡れでは済まない深刻な電装故障と資産価値の暴落を招くため注意が必要です。
ヴェルファイアのムーンルーフで発生する5大トラブル原因と、放置した際の二次被害リスク・解決アプローチを一覧表にまとめました。
| 不具合の5大原因 | 主な発生症状・サイン | 放置時の二次被害リスク | 主な解決アプローチ |
|---|---|---|---|
| ①ドレン穴・ホース泥詰まり | 大雨後にピラーや天井濡れ | エアバッグ・ECU浸水故障 | 注水確認+樹脂ワイヤー清掃 |
| ②ゴムパッキン硬化と苔 | 洗車時の水垂れ・風切り音 | 常時雨漏り化と天井シミ | 苔除去保湿またはゴム交換 |
| ③ドレンホース収縮・抜け | 雨のたびに足元マット冠水 | 床下ハーネス腐食とカビ臭 | 内張り脱着ホース再固定 |
| ④パッキン乾燥摩擦異音 | 段差や坂道でミシミシ鳴る | ゴム摩耗と車内快適性悪化 | 水拭き+シリコングリス塗布 |
| ⑤レール油切れ・ネジ緩み | 開閉引っかかり・コトコト音 | モーター焼損・閉鎖不能 | レール給油とボルト増し締め |
最も恐ろしいのは、ドレンから溢れた雨水がフロントのAピラー内部を伝って流れ落ちる際、ピラー内に格納されている『SRSカーテンシールドエアバッグ』のインフレーターや、助手席・運転席の足元奥にある『ボディECU(ジャンクションブロック・統合制御コンピュータ)』のコネクタへ直接入り込んでしまうことです。
もし雨水によってボディECUの端子が青サビで腐食・ショートすると、パワーウインドウやスマートキー、電動スライドドア、さらにはハイブリッドシステムやエンジン自体が始動不能になり、コンピュータとメインハーネスの交換で30万円以上の大修理に発展するケースが実際にあります。
さらに、天井の布張り(ルーフライニング)に茶色い輪ジミが残ったり、フロアカーペット下の吸音フェルトが腐って強烈な雑巾臭(カビ臭)が発生したりすると、せっかく20万〜40万円プラスになるはずのツインムーンルーフの査定評価が帳消しになるどころか大幅な減点対象になってしまうのです。
「たかが水滴やミシミシ音」と軽く見ず、症状に気づいた初期段階でドレン清掃とパッキン保湿を行っておくことが、愛車の電装品と高いリセール価値を守る最大の防御策になりますよ。
ヴェルファイアのムーンルーフ雨漏り異音修理費用
第1章では、ヴェルファイアのムーンルーフが4本のドレンホースで排水する構造になっていること、そして泥詰まりによる逆流やパッキン劣化によるキシミ異音のメカニズムを確認してきました。
ここからは、実際に自宅の駐車場で安全に試せる「注水排水テストと樹脂ワイヤーによるドレン貫通清掃の4ステップ」および「シリコングリスを使ったキシミ異音解消手順」を具体的に解説します。
あわせて、DIYで絶対にやってはいけないNG行為(針金や5-56の使用)と、ディーラーや整備工場へパッキン交換・修理を依頼した際の費用相場まで詳しく確認しておいてください。
注水テストとワイヤーで行うドレン貫通清掃の手順
フロント側のムーンルーフ周辺やAピラーに雨漏りの兆候がある場合、まずは自宅で簡単にできる『少量のぬるま湯を使った注水排水テスト』と『樹脂製ワイヤーによるドレン貫通清掃』を試してみましょう。

ホースを傷つけずに安全に排水経路を回復させる「ドレン点検・貫通清掃の4ステップ」を図解にまとめました。
自宅で安全にできる「ムーンルーフ排水ドレン点検&貫通清掃4ステップ」
ステップ1:ムーンルーフを開けて溝(受け皿)の落ち葉と砂泥を拭き取る
前側左右の角にある直径約8mmのドレン穴の入り口周りのゴミを先に除去する
ステップ2:ペットボトルで前側左右の溝へ少量のぬるま湯(100ml)を注ぐ
前輪タイヤハウスのすぐ後ろ側の床下から勢いよく水が流れ出るか確認する
ステップ3:先端を丸めた直径2mmの樹脂製ナイロンワイヤーを優しく通す
草刈り用ナイロンコード等をドレン穴から少しずつ回転させながら挿入し泥をほぐす
ステップ4:再びぬるま湯を流して泥ヘドロを洗い流し車外排水を確認する
ゴボゴボと音がして茶色い泥水が出た後に透明な水がスムーズに抜ければ完了
ここで絶対に守っていただきたい最大の注意点は、ドレン穴の掃除に「金属製の硬い針金(クリーニングハンガー等)」や「直撃の高圧エアーガン」を絶対に使わないことです。
Aピラー内部を通るドレンホースは柔らかい塩ビ製で途中に曲がり角があるため、尖った金属の針金を無理やり押し込むとホースに穴を開けたり、ルーフ側の差し込み口からホース自体を外してしまったりする失敗が多発しています。
必ずホームセンターで数百円で買える『草刈り機用の樹脂製ナイロンコード(太さ2.0ミリ〜2.4ミリ・先端をヤスリ等で丸くしたもの)』や『サンルーフ専用のソフトワイヤーブラシ』を使い、40度前後のぬるま湯でヘドロをふやかしながら優しく貫通させるのがプロの鉄則です。
なお、セカンドシート頭上のリヤムーンルーフの後側ドレン穴2箇所はルーフ奥の見えない位置にあるため、後ろ側が詰まっている場合は無理をせずプロに任せるようにしてくださいね。
シリコングリス塗布によるキシミ音の解消と保湿ケア
続いて、段差や坂道を走るたびに頭上から鳴る「ミシミシ」「ギシギシ」という不快なキシミ異音をピタッと止め、同時にゴムパッキンの防水寿命を2倍以上に延ばす『シリコングリス保湿メンテナンス』の手順を解説します。

トヨタ自動車公式のヴェルファイア取扱説明書(その他の室内装備)でも、ルーフシェードや可動部を正常に機能させるためには「開閉のさまたげになる部分にものを置かない」「溝をきれいに保つ」ことが重要であると明記されています(出典:トヨタ自動車公式『ヴェルファイア 取扱説明書:その他の室内装備(ルーフシェードの操作と溝のお手入れ)』)。
まずムーンルーフをチルトアップおよび全開にし、固く絞った濡れマイクロファイバークロスを使って、ガラス周囲の黒いウェザーストリップゴムと、それが密着するボディ側の鉄板塗装面の両方に付着した砂埃・泥・苔を徹底的に水拭きして落とすことから始めましょう。
砂粒が残ったままグリスを塗ると、砂がヤスリの役割をして余計に異音やゴム摩耗を悪化させてしまうため、この「事前の水拭きクリーニング」が仕上がりを左右する一番のポイントになります。
水分が乾いたら、ゴムを一切攻撃しない100%無溶剤の『信越シリコーン KF-96(またはシリコングリースメイト・KURE ラバープロテクタント)』を柔らかいウエスやスポンジに少量取り、ウェザーストリップゴムの全周へしっとり黒艶が出るまで薄く均一に塗り込むのです。
この時、家庭によくある防錆潤滑スプレー(KURE 5-56等)は石油系溶剤が含まれており、ゴムパッキンをブヨブヨに膨潤(ふやけ)させて破壊してしまうため絶対に使用禁止だと覚えておいてください。
ゴムパッキンへのシリコン保湿とあわせて、金属製のスライドレール溝にある古い黒ずんだグリスを拭き取り、新しい白色リチウムグリス(またはシリコングリス)を薄く差して数回開閉させれば、驚くほど滑らかで無音のルーフ空間が蘇りますよ。
パッキン交換とディーラー修理や整備工場の費用比較
もし新車から7年〜10年以上が経過し、ウェザーストリップゴムが完全にひび割れて縮んでしまっている場合や、リヤ側のドレン詰まり・ピラー内でのホース抜けが疑われる場合は、ディーラーや街の整備工場でプロの修理・部品交換を受けましょう。
DIYメンテナンス、街の整備工場・雨漏り専門店、そしてトヨタ正規ディーラーにおける作業メニュー別の費用相場を比較表にまとめました。
| 作業・修理メニュー | ①DIYセルフ施工 | ②街の整備工場・専門店 | ③トヨタ正規ディーラー |
|---|---|---|---|
| パッキン清掃・シリコン保湿 | 約1,000円〜2,000円 | 約3,300円〜5,500円 | 約3,300円〜6,600円 |
| ドレンホース貫通清掃 | 約500円〜1,500円(前側) | 約5,500円〜15,000円 | 約8,800円〜22,000円 |
| ゴムパッキン単体交換 | 部品代 約5,500円〜9,500円 | 約14,000円〜24,000円 | 約18,000円〜28,000円 |
| ガラス一体交換・内張り脱着 | DIY不可(プロ作業必須) | 約45,000円〜85,000円 | 約65,000円〜125,000円 |
部品プロの視点から知っておいていただきたい重要なポイントとして、ムーンルーフのゴムパッキン交換は「ゴム(ウェザーストリップ)単体で純正部品が供給される箇所」と「ルーフガラスAssy(ガラスごと一体)でしか部品が出ない箇所」によって費用が大きく異なるという点があります。
ゴムパッキン単体で交換できるタイプであれば、部品代は約5,500円〜9,500円、工賃を含めても約15,000円〜28,000円前後と非常にリーズナブルに新品へリフレッシュ可能です。
一方で、リヤ側の大型ガラス等でパッキンがガラス枠に一体成型(モールド接着)されている部位を新品交換する場合はガラスごとの手配となるため、まずは整備工場で『ドレンホースの貫通洗浄とホース継手の抜け止めバンド固定(約1万〜2万円)』および『パッキンの苔除去・シリコン復活処理』を行ってもらうだけでも、雨漏りと異音の9割以上は解決します。
日頃からムーンルーフの雨漏りや高額修理を未然に防ぐ「4つの予防メンテナンス習慣」を図解にまとめました。
ヴェルファイアのムーンルーフを長持ちさせる「4つの予防鉄則」
1. 普段開けない方でも「月1回」は晴天時に開閉して固着を防ぐ
ゴムパッキンの鉄板への貼り付きによる破れとモーターの過負荷を防止する
2. 梅雨前と秋(落ち葉の季節)の「年2回」ドレン注水テストを行う
コップ1杯の水を溝へ流してタイヤ裏から排水されるか確認し詰まりを早期発見
3. 洗車時は高圧洗浄機をルーフのゴム隙間へ至近距離から当てない
ノズルを30cm以上離し、パッキン周りは濡れクロスで優しく手拭き清掃する
4. 半年に1回はウェザーストリップへ無溶剤シリコングリスを塗る
紫外線によるゴム硬化・ひび割れと段差でのミシミシ異音を同時にシャットアウト
なお、新車登録から3年(または走行6万キロ)以内の一般保証期間中であれば、外的要因(落ち葉詰まり等)ではないパッキン不良や建付けによる異音・水漏れはディーラーで無償調整・保証修理の対象になるでしょう。
車検や12ヶ月点検で車を預ける際に「ムーンルーフのドレン水通し確認とレールのグリスアップもお願いします」と一言添えておくだけでも、数千円またはサービスの範囲内で快く点検してもらえますよ。
ツインムーンルーフの不具合と手入れに関する質問
ここでは、ヴェルファイアのムーンルーフの雨漏りやキシミ異音に関して、読者のあなたからよく寄せられる4つの質問へ順番にお答えしていきましょう。
門型洗車機に入れても大丈夫なのかという疑問や、外側からコーキング剤で埋めてしまう処置の危険性など現場のリアルな注意点をまとめましたので参考にしてみてください。
Q1. ヴェルファイアのムーンルーフ付き車両は、ガソリンスタンドの自動洗車機に入れても雨漏りしませんか?
A. ドレンホースの詰まりやパッキンの破れがなければ、通常の門型自動洗車機に入れても雨漏りすることはありません。ただし、ゴムが硬化して苔が生えている車両に高圧ジェット水流コースを使うと水滴が滲むことがあるため、事前にパッキンの水拭きとドレン排水確認を行っておくと安心です。
Q2. ムーンルーフを閉めようとしたら、閉まりきる直前に勝手に戻って(開いて)しまうのは故障ですか?
A. レール溝のゴミ噛み込みやグリス切れによる走行抵抗を「異物が挟まった」と誤検知して、挟み込み防止機能が働いているケースが大半です。レールとゴムパッキンを清掃・グリスアップしたうえで、スイッチを押し続けて全閉位置の初期化(リセット)を行えば正常に戻ります。
Q3. 普段まったくムーンルーフを開けないので、雨漏り対策として屋根の外側からシリコンコーキング剤で隙間を埋めてしまってもいいですか?
A. 外側からのコーキング埋めは絶対にやめてください。見た目が汚くなるだけでなく、将来モーターやシェードが故障した際にガラスを外せなくなり、売却時の査定でも「重大な修復・改造跡」として20万〜40万円以上の大幅減額になってしまいます。
Q4. 40系新型ヴェルファイアの「左右独立ムーンルーフ」は、ガラスが開閉しない固定式なのに雨漏りや異音は起きますか?
A. 40系の左右独立ムーンルーフはガラス自体が開閉しないフィックスド(固定ガラス)構造のため、20系・30系に比べて雨漏りリスクは大幅に低減されています。ただし、大開口ボディのしなりによるシェード枠やルーフ内張りの微細なキシミ音は起きることがあるため、接合部のシリコン保湿やディーラーでの防音テープ処置が有効です。
とくにQ3でお伝えした通り、市販のコーキング剤でムーンルーフを塗り固めてしまうとヴェルファイアの資産価値が大きく損なわれるため、必ず正規のドレン清掃とパッキンメンテナンスで解決するようにしてくださいね。
ヴェルファイアのムーンルーフ雨漏りと異音の総括

ここまで、ヴェルファイアのムーンルーフから雨漏りやキシミ異音が発生する構造的な原因から、自宅で安全にできるドレン注水テストと樹脂ワイヤー清掃、シリコングリスによる保湿消音手順、そしてパッキン交換・修理費用の相場まで詳しく解説してきました。
あらためて結論をお伝えすると、ムーンルーフはゴムパッキンだけで水を止める完全防水ではなく「内側の受け皿と四隅のドレンホースで車外へ水を流す排水システム」であり、雨漏りの大半は泥詰まりによる逆流、キシミ異音の大半は乾燥したゴムパッキンの摩擦によって起きているということです。
最後に、愛車のヴェルファイアで雨漏りと異音を確実に防ぎ、高いリセールバリューを守り抜くための4つの重要ポイントを振り返っておきましょう。
1つ目は、梅雨前や秋の年2回、フロントムーンルーフを開けて前側左右のドレン穴へ少量のぬるま湯を注ぎ、前輪タイヤハウス裏からスムーズに排水されるか点検することです。
2つ目は、排水が悪い時は金属の針金や高圧エアーを絶対に使わず、先端を丸めた直径2ミリ前後の樹脂製ナイロンコードとぬるま湯で優しく泥ヘドロを貫通清掃することになります。
3つ目は、段差で頭上からミシミシ・ギシギシと異音が鳴る時は、ウェザーストリップゴムと鉄板の接地部を水拭きしたうえで、ゴムを侵さない無溶剤の『信越シリコーン KF-96』や『ラバープロテクタント』を薄く塗り込むことでしょう。
そして4つ目は、ゴムが完全に硬化・収縮している場合やリヤ側のドレン抜けが疑われる場合は、Aピラー内のエアバッグやボディECUが浸水故障する前に、整備工場やディーラー(約1.5万〜2.8万円〜)でパッキン交換・貫通整備を受けることに尽きます。
わずか15分の水拭きとシリコングリス保湿、そしてコップ1杯の排水チェックを習慣にするだけで、ツインムーンルーフは10年経っても雨漏りゼロ・異音ゼロの頼もしい装備であり続けてくれるはずです。
ぜひ今度の週末、洗車のついでにムーンルーフをチルトアップしてゴムパッキンとドレン穴の状態をチェックし、ご家族と一緒に明るく開放的で静かなヴェルファイアのドライブを存分に楽しんでくださいね。



