こんにちは。アルヴェル&ハイエース完全ガイド 運営者の「ホシ」です。

ヴェルファイアの3.5L V6モデルが持つ2GRエンジンの魅力と年間の維持費は気になりますね。

大排気量ならではの滑らかな加速と8速ATの変速感を知れば税金以上の価値を実感できるでしょう。

今回は部品プロの視点から2GRの進化と実燃費や消耗品の維持費まで詳しく解説します。

この記事のポイント

  • 前期2GR-FEと後期301馬力2GR-FKSの進化や違い
  • 大排気量V6自然吸気ならではの滑らかな加速感と8速ATの魅力
  • ハイオク仕様の実燃費と年額57000円の自動車税を含めた維持費
  • 前輪荷重によるタイヤやブレーキ消耗の注意点と賢い選び方

ヴェルファイア3.5LV6と2GRの魅力や維持費

30系ヴェルファイアを購入しようと比較検討する際、流通台数の多い2.5L直列4気筒モデルにするか、それとも最高峰の動力性能を与えられた3.5L V型6気筒(2GR系)モデルにするかで深く悩む方は非常に多いです。

明るい日本の住宅街のドライブウェイでパールホワイトの30系ヴェルファイアのボンネットを開けて3.5L V6エンジンルームを点検する若い日本人男性
名機と名高い3.5L V型6気筒の2GR系自然吸気エンジンは滑らかな回転フィールと余裕あふれる加速性能を兼ね備えている

私自身、自動車部品メーカーのセールスとして東京と山梨を結ぶ中央自動車道の長い登坂車線や山道で2.5Lと3.5Lの両方を徹底的に乗り比べてきましたが、アクセルを軽く踏み込んだ瞬間に湧き上がるV6自然吸気エンジンの澄んだ音色と余裕たっぷりの加速感は、一度味わうと忘れられない特別な魅力がありますね。

まずはトヨタの名機『2GR』エンジンの前期型と後期型の進化の違いから、大排気量NAならではの静粛性、そして301馬力を路面に伝える8速ATのダイレクトな変速フィーリングまで順番に紐解いていきましょう。

前期2GR-FEと後期2GR-FKSの進化と違い

30系ヴェルファイアの3.5L V6モデル(型式:GGH30W / GGH35W)を狙ううえで最初に知っておきたいのが、2017年12月のマイナーチェンジ(2018年1月発売)を境にエンジンの型式と中身が大きく進化しているという事実です。

トヨタ自動車公式の発表通り、前期型(2015年1月〜2017年12月)には熟成の『2GR-FE型』が搭載されていましたが、後期型(2018年1月〜)では新世代の『2GR-FKS型』へ刷新され、変速機も6速ATから『Direct Shift-8AT』へ進化しました(出典:トヨタ自動車公式ニュースルーム『TOYOTA、アルファード、ヴェルファイアをマイナーチェンジ』)。

前期型と後期型の3.5L V6エンジンおよび変速機の主要な進化ポイントを4つの視点で図解にまとめました。

一目でわかる!「30系ヴェルファイア3.5L V6(前期・後期)の進化」

進化点1:最高出力が「280馬力」から大台の「301馬力」へ向上

前期2GR-FE(280PS/35.1kgf・m)から後期2GR-FKS(301PS/36.8kgf・m)へ強化

進化点2:筒内直噴とポート噴射を併用する「D-4S」システム採用

走行負荷に応じて2種類のインジェクターを使い分け高出力と低燃費を両立

進化点3:広角可変バルブ機構「VVT-iW」によるアトキンソンサイクル化

定速巡航時は吸気バルブ遅閉じ制御でポンピングロスを減らし熱効率を改善

進化点4:6速ATから新開発「Direct Shift-8AT(8速AT)」へ多段化

クロスレシオ化とロックアップ領域拡大でダイレクトな加速と静粛性を実現

前期型の2GR-FE型エンジンも最高出力280馬力・最大トルク35.1kgf・mという十分なゆとりを備えており、構造がシンプルなポート噴射式で耐久性に優れ、中古車価格も手頃で狙いやすい良さがあるのですね。

一方で後期型の2GR-FKS型は、高級セダンにも採用された直噴+ポート噴射の『D-4S』と広角可変バルブ機構『VVT-iW』を搭載し、最高出力301馬力・最大トルク36.8kgf・mを達成しているわけです。

さらに後期型ではカタログ燃費も前期の9.5km/Lから10.6〜10.8km/Lへと約1割以上向上しており、走りの鋭さと燃費効率の両面で目覚ましい進化を遂げた名機だと断言できますよ。

大排気量NAならではの滑らかな加速と高い静粛性

では、実際に3.5L V6エンジンを積んだヴェルファイアの運転席に座り、スタートボタンを押して走り出すと、2.5Lの直列4気筒モデルと比べてどのような違いを肌で感じるのでしょうか。

晴れた日本の緑豊かな山岳ハイウェイを静かに力強く駆け抜けるブラックの30系後期ヴェルファイア
大排気量3.5L V6自然吸気エンジンならではのゆとりある低回転クルージングが高速道路での優れた静粛性を生み出す

自動車部品プロの視点からエンジンの物理構造を解説すると、直列4気筒エンジンはどうしてもピストンの上下運動に伴う「二次振動」が発生するため、3,000回転を超えると「ブォーン」という少しざらついたエンジン音が車内に響きやすくなります。

それに対してバンク角60度のV型6気筒エンジンである2GR系は、6つの気筒が120度クランクで等間隔に滑らかな燃焼を繰り返すため回転バランスが極めて優秀であり、アイドリング中から高回転域までステアリングやフロアに伝わる微振動が驚くほど少ないのです。

信号待ちからアクセルペダルにそっと足を乗せるだけで、3,456ccの大排気量が生み出す豊かな初期トルクによって、2トンを超える巨体がまるで後ろから静かに押し出されるかのようにスルスルと速度を乗せていきます。

日常の街乗りやバイパスの流れに乗る程度であれば、タコメーターの針はわずか1,300〜1,800回転付近をゆったりと指したままで事足りるため、エンジンが唸りを上げる場面がほとんどなく、2列目・3列目に座る家族が図書館のような静けさの中で会話や音楽を楽しめるのですね。

そしていざ追い越し車線でアクセルを深く踏み込んだ瞬間には、自然吸気(NA)のV6エンジンでしか味わえない澄み切った「クォーン!」という快音とともに、6,600回転のトップエンドまでシルクのように滑らかに吹け上がってくれます。

過給器付きエンジンのようにターボが立ち上がるまでのわずかな待ち時間(ターボラグ)も一切なく、ドライバーの右足の踏み込み量に1ミリ単位で正確かつ緻密に呼応してくれるリニアで上質な加速フィールこそ、大排気量3.5L V6自然吸気エンジンが持つ最大の魅力でしょう。

れいちゃん
れいちゃん
普段は1,500回転くらいでとっても静かに走るのに、踏み込んだ瞬間だけ気持ちいいV6サウンドが響くなんて贅沢だね!
ホシ
ホシ
本当にそうなんです!エンジンに余裕があるからこそ普段は声を荒らげる必要がなく、結果として車内の静粛性がワンランク高まるのが3.5L V6ならではの醍醐味ですよ!

301馬力を支える8速ATのダイレクトな変速感

後期型の3.5L V6モデル(2GR-FKS)の評価を決定づけているもうひとつの立役者が、301馬力のハイパワーを余すことなく路面へ伝える新開発の8速自動変速機『Direct Shift-8AT』の存在です。

30系後期ヴェルファイアの高級感あふれる運転席に座りシフトレバーとハンドルを操作しながら穏やかに微笑む若い日本人男性
後期型3.5L車に採用されたDirect Shift-8AT(8速自動変速機)は多段化とロックアップ領域の拡大によりダイレクトな加速感を実現する

2.5Lガソリン車に採用されている無段変速機(Super CVT-i)は、燃費効率には優れているものの、急加速時にエンジン回転数だけが先に上がって後から車速がついてくる「ラバーバンドフィール」に違和感を覚える方も少なくありません。

その点、3.5Lモデルに専用搭載された有段ステップAT(前期6速AT・後期8速AT)は、発進直後からトルクコンバーターのロックアップクラッチが素早く直結するため、アクセルを踏んだ瞬間からエンジンの回転上昇とスピードメーターの上昇がピタッと一致する気持ちよいダイレクト感を味わえるのです。

特に後期型の『Direct Shift-8AT』は、1速から8速までのギア比を緻密にクロスさせながら全体の変速幅(レシオカバレッジ)を大幅に広げているため、発進時は1速・2速の低いギアで2トンの車体を軽々と蹴り出し、シフトアップのたびに「トントントン」と小気味よくギアが繋がっていきます。

さらに高速道路で時速100km/hの定速クルージングに入った際には、最上段の8速ギアが選択されることでエンジン回転数がわずか「約1,550〜1,600回転前後」という驚異的な低回転に保たれるのですね。

これは前期型の6速AT(時速100km/hで約1,900回転前後)や2.5LのCVT車と比べても一段と低い回転数であり、高速道路を何百キロ走ってもエンジン音が遠くでささやく程度にしか聞こえず、高速燃費の伸びにも大きく貢献してくれます。

シフトレバーを『M(シーケンシャルシフトマチック)』ポジションへ倒せば、8つのギアをドライバーの意のままに操って山道のワインディングや長い下り坂のエンジンブレーキを楽しめる点も、運転好きのパパにはたまらない魅力ですよ。

2.5L直4やハイブリッドと3.5Lの走りの差

ここで「2.5Lの直列4気筒ガソリン車や2.5Lハイブリッド車、そして新型40系の2.4Lターボ車と比べて、3.5L V6の走りは具体的にどう違うの?」という疑問にお答えするため、4つのパワートレインを客観的に比較してみましょう。

自動車部品プロの視点でまとめた、ヴェルファイアの新旧パワートレイン4種類の徹底比較表をご覧ください。

パワートレイン区分 最高出力・最大トルク 変速機と走りのフィーリング 維持費と希少価値の評価
①3.5L V6後期(2GR-FKS) 301PS / 36.8kgf・m 8速AT・滑らかなV6の快音と加速 年額税5.7万・最後のV6として希少
②3.5L V6前期(2GR-FE) 280PS / 35.1kgf・m 6速AT・熟成ポート噴射の豊かな余力 年額税5.8万・中古価格が手頃で狙い目
③2.5L直4(2AR-FE) 182PS / 24.0kgf・m CVT・街乗り軽快だが急坂は高回転化 年額税4.35万・レギュラー仕様で経済的
④2.4Lターボ(40系T24A) 279PS / 43.8kgf・m 8速AT・低速トルク太いが4気筒の音質 年額税4.35万・ハイオク・車両価格高

まず2.5L直列4気筒モデル(182馬力)と3.5L V6後期モデル(301馬力)を比較すると、最高出力で実に「119馬力(約1.65倍)」、最大トルクでも「12.8kgf・m(約1.53倍)」という大差がついており、大人1人乗りのセダンとスポーツカーほどの余裕の違いがあるのです。

また2.5Lハイブリッド車(システム出力197馬力)は発進時のモーターアシストこそ滑らかですが、高速道路の追い越しや長い登坂車線では2.5Lエンジンが主役となるため、時速80km/hから120km/hへ伸びていく中高速域の加速力では3.5L V6が別次元のゆとりを見せるのですね。

さらに新型40系ヴェルファイアに搭載された2.4L直4ターボ(T24A-FTS)は低回転トルクこそ分厚いものの、エンジン音や振動の質感はあくまで4気筒であるため、「6気筒ならではの滑らかな回転フィールと澄んだサウンド」を味わえるのは30系3.5L V6だけの特権だと言えます。

高速道路の合流や急な登坂で実感する余裕の走行性能

この301馬力・最大トルク36.8kgf・mという2GRエンジンの真価が最も頼もしく発揮されるステージが、家族や友人を6〜7名乗せたフル乗車状態での高速道路の本線合流や、山岳エリアの急な登坂車線です。

私がいつも走行テストを行っている中央自動車道の八王子から大月・河口湖方面へ向かう区間は、長い上り坂とカーブが連続するミニバンにとって過酷なルートですが、3.5L V6モデルで走るとその快適さに毎回感銘を受けます。

2.5Lモデルではアクセルを半分以上踏み込んで3,500〜4,000回転まで回さないと速度が維持できないような急勾配の上り坂であっても、3.5L V6モデルならアクセルペダルに軽く足を添えたまま2,000〜2,200回転前後で涼しい顔をしてグイグイ登っていってしまうのです。

また、サービスエリアからの短い合流車線や、登坂車線から走行車線のトラックを追い越す場面でも、右足に少し力を込めるだけで8速ATが瞬時に6速または5速へとシフトダウンし、2.4トン近い総重量をものともせず時速100km/hの巡航速度へ一気に乗せてくれます。

パワーウェイトレシオを計算すると、車両重量約2,080kg(3.5ZG)に対して301馬力ですので「約6.9kg/PS」という俊敏な数値になり、これは一昔前のスポーツセダンに匹敵する加速性能をミニバンのボディで実現していることになるのですね。

エンジンにこれだけの余力があると、ドライバーが合流や追い越しのたびに「加速が間に合うだろうか」と身構える必要が一切なくなり、精神的なゆとりが生まれることで300km〜500kmの長距離ドライブを終えた後の疲労感が驚くほど軽くなります。

さらに3.5Lの上位グレード(ZGやエグゼクティブラウンジ等)には、ボディの微振動を吸収する『パフォーマンスダンパー』が装着されている個体も多く、V6の滑らかさと相まって新幹線のグリーン車のようなフラットな乗り心地を堪能できるはずですよ。

れいちゃん
れいちゃん
家族みんなで旅行に行って荷物をいっぱい積んでいても、坂道でエンジンが唸らずにスイスイ登れるのは運転するパパも本当に楽だね!
ホシ
ホシ
はい!高速道路の合流や追い越しでの余裕はそのまま安全運転のゆとりにも繋がりますので、長距離ドライブが多いご家庭ほど3.5L V6の恩恵を深く実感できますよ!

ヴェルファイア3.5LV6と2GRの維持費や魅力

第1章では、ヴェルファイア3.5L V6モデルに搭載された2GRエンジンの進化や、大排気量NAと8速ATが織りなす滑らかな加速・静粛性という唯一無二の魅力について詳しく見てきました。

ここからは、購入を決断する前にあなたが必ず把握しておきたい「ハイオクガソリン仕様の実燃費と年間の燃料代」「年額57,000円の自動車税を払ってでも乗るべき理由」、そして自動車部品プロだからこそお伝えできる「V6の重さに伴うタイヤ・ブレーキ消耗の注意点」を具体的な数字で検証していきます。

「3.5Lは維持費が高そうで怖い」という漠然とした不安を、2.5Lモデルとのリアルな差額シミュレーションによってスッキリ解消していきましょう。

ハイオク仕様の実燃費と年間ガソリン代の維持費計算

ヴェルファイアの3.5L V6モデルを維持するうえでまず押さえておくべきなのが、2.5Lモデル(無鉛レギュラーガソリン仕様)とは異なり、高圧縮比・高出力を引き出すための『無鉛プレミアム(ハイオク)ガソリン仕様』であるという点です。

緑豊かな日本の郊外パーキングでパールホワイトの30系ヴェルファイアの横に立ち笑顔で会話する若い日本人夫婦
ハイオクガソリン仕様の燃料代や年額57,000円の自動車税を含めたリアルな維持費を把握しておくことが後悔しないV6選びの鍵となる

実際に私が街乗り・郊外・高速道路で計測した3.5L V6モデル(前期6ATおよび後期8AT)のリアルな実燃費と、2.5Lガソリン車との年間10,000km走行時における維持費(税金+ガソリン代)の比較表をご覧ください。

維持費・燃費の比較項目 3.5L V6後期(2GR-FKS) 3.5L V6前期(2GR-FE) 2.5L直4(2AR-FE)
①指定燃料と単価目安 ハイオク(181円/L想定) ハイオク(181円/L想定) レギュラー(170円/L想定)
②街乗り・高速の実燃費 街6.5〜7.5 / 高速9.5〜10.8 街5.8〜6.8 / 高速8.5〜9.8 街7.5〜8.5 / 高速10.5〜12.0
③年1万kmガソリン代 約23.2万円(平均7.8km/L) 約25.5万円(平均7.1km/L) 約18.5万円(平均9.2km/L)
④自動車税(種別割) 年額57,000円(〜58,000円) 年額58,000円(2019年9月前) 年額43,500円(〜45,000円)

信号でのストップ&ゴーが多い市街地の街乗りではリッター約6.0〜7.5km/L前後となりますが、後期型(2GR-FKS+8速AT)で高速道路を時速90〜100km/hで巡航した際には、アトキンソンサイクル制御と8速1,600回転の恩恵で「リッター約9.5〜10.8km/L前後」まで立派に伸びてくれるのです。

街乗りと高速を合わせた平均実燃費を約7.8km/L(後期型)として年間10,000km走った場合、年間のハイオクガソリン代は約23.2万円となり、レギュラー仕様の2.5L車(約18.5万円)との差額は「年間で約4.7万円(1ヶ月あたり約3,900円)」に収まるのですね。

もし週末の高速道路ドライブや家族旅行がメインの使い方であれば、2.5L車との実燃費の差はさらに縮まるため、「3.5Lはガソリン代で破産する」といった心配はまったく不要だと分かりますよ。

年額57000円の自動車税を払ってでも乗る理由

続いて、3.5L V6モデルを検討するときに誰もが一度は立ち止まる『毎年5月の自動車税(種別割)57,000円(※2019年9月以前の新規登録車は58,000円)』という固定費について、2.5Lモデルとの差額と所有価値のバランスを考えてみましょう。

年額57,000円の自動車税と月数千円の燃料差額を払ってでも、いま30系ヴェルファイアの3.5L V6モデルを選ぶべき4つの決定的な理由を図解にまとめました。

プロが断言!「自動車税57,000円を払ってでも3.5L V6に乗るべき4大理由」

理由1:2.5L車との自動車税の差額は「月額わずか約1,125円」に過ぎない

2.5L(43,500円)との差は年13,500円であり1日あたり約37円で301馬力が手に入る

理由2:新型40系でV6が完全廃止され「最後の純ガソリンV6」となった希少性

環境規制により二度と新車で作られない大排気量3.5L NAエンジンを所有する歓び

理由3:ハイブリッド車のような駆動用メインバッテリー交換リスクがゼロ

長期保有しても20万〜30万円クラスのHVバッテリー寿命を心配せず15万km以上乗れる

理由4:上位グレード『3.5ZG』や『エグゼクティブラウンジ』は豪華装備が満載

本革エグゼクティブパワーシートやパフォーマンスダンパー等の快適装備が揃う

「年額57,000円」という金額だけを単体で見ると高く感じるかもしれませんが、そもそも2.5Lガソリン車であっても毎年43,500円(または45,000円)の自動車税は必ずかかる固定費です。

つまり「2.5Lではなく3.5L V6を選んだことで純粋に増える税金の負担」は年間でわずか13,000円〜13,500円であり、1ヶ月あたりに換算すれば約1,125円(1日あたりわずか37円)に過ぎないのですね。

ガソリン代の差額(月約3,900円)と合わせても、毎月わずか5,000円ほどのプラス投資で「119馬力のゆとり」「6気筒の静粛性」「8速ATの加速」を毎日味わえると考えれば、これほど費用対効果の高い自己投資はないと思いませんか。

しかも新型40系ではV6エンジンが廃止されたため、30系後期の『3.5ZG』や『Executive Lounge Z』は「トヨタ最後の純ガソリンV6を搭載した名車」として、今後も長く指名買いされ続ける確かな資産価値を持っているのですよ。

V6の重さによる前輪タイヤとブレーキ消耗の注意点

ここで、カタログの綺麗事だけでなく購入後のリアルをお伝えする自動車部品プロとして、3.5L V6モデルを維持するうえで必ず知っておいていただきたい『消耗部品(フロントタイヤ・ブレーキパッド・エンジンオイル)の注意点』をお話ししましょう。

3.5L V6エンジン(2GR系)と8速AT(または6速AT)の組み合わせは、2.5L直列4気筒+CVTの組み合わせに比べてパワートレイン自体の重量が重く、車両のフロント軸重(前輪2本にかかる荷重)が2.5L車より約90kg〜100kgほど重たい「フロントヘビー」な重量配分になっています。

前輪の上に約1,200kg以上もの重さが載り、そこに301馬力・36.8kgf・mという大トルクが加わってステアリング操作と制動を一手に引き受けるため、3.5L車は2.5L車に比べて「フロントタイヤの両肩(ショルダー部分)の摩耗」と「フロントブレーキパッドの減り」が明確に早いのです。

もし空気圧が低下したまま乗っていたり、ミニバン専用ではない柔らかいタイヤを履かせたりすると、15,000km〜20,000kmほどで前輪の外側だけが摩耗して交換時期を迎えてしまうケースも珍しくありません。

この弱点を防いで維持費を賢く抑えるコツは、月1回の給油時にタイヤ空気圧を冷間時で「240〜250kPa」と少し高めに保ち、10,000kmごとに前後タイヤのローテーションを実施して4本均等に減らすとともに、タイヤ交換時は剛性の高いミニバン専用プレミアムタイヤを選ぶことですね。

また、エンジンオイルについても2GR系はフィルター交換時で「約5.4L〜5.7L」と2.5L車(約4.4L)より1L以上多く入るため、5,000km〜半年ごとに0W-20指定の化学合成油で交換して、可変バルブ機構(VVT-iW)とタイミングチェーンの油圧を良好に保ってあげてください。

車検ごとにフロントブレーキパッドの残量(4mm以下で交換推奨)をチェックし、長い下り坂では8速ATのMモードでエンジンブレーキを併用する習慣をつければ、部品代を抑えながら20万kmまで絶好調のV6フィールを維持し続けられるでしょう。

れいちゃん
れいちゃん
V6エンジンはパワーがあるぶん鼻先が重いから、前のタイヤとブレーキパッドのケアが大事なんだね!
ホシ
ホシ
その通りです!空気圧を月1回チェックして1万kmごとに前後タイヤをローテーションするだけで、タイヤの寿命がグッと延びて維持費を大幅に節約できますよ!

ヴェルファイア3.5LのV6に関するよくある質問

ここでは、ヴェルファイアの3.5L V6モデル(2GRエンジン)の購入や維持に関して、読者のあなたからよく寄せられる4つの質問にお答えします。

とくに「ハイオク仕様にレギュラーガソリンを入れても大丈夫か」や「前期と後期の選び方」「2GRエンジンの耐久寿命」は購入前に必ず確認しておきたいポイントです。

疑問をスッキリ解消して理想の1台を選べるようQ&A形式でまとめましたのでチェックしてみてくださいね。

Q1. ハイオク仕様の3.5L V6車に、節約のためレギュラーガソリンを入れても走れますか?

A. 緊急時に一時的に給油しても即座に壊れることはありませんが、日常的なレギュラーガソリンの使用はおすすめしません。ノッキング防止制御で本来の301馬力や燃費が低下するうえ、燃焼室内部に汚れが蓄積しやすくなるため、必ず無鉛プレミアム(ハイオク)ガソリンを給油してください。

Q2. 中古車で3.5L V6を探す場合、前期型(6速AT)と後期型(8速AT)のどちらがおすすめですか?

A. ご予算が許すなら、2018年1月以降の後期型(2GR-FKS+Direct Shift-8AT)を自信を持っておすすめします。最高出力が280馬力から301馬力へ向上しているだけでなく、8速AT化によって高速巡航時の静粛性と実燃費が改善されており、予防安全装備も第2世代へ進化しているため満足度が非常に高いです。

Q3. 2GR系エンジンは走行距離が10万kmを超えても故障せずに長く乗れますか?

A. トヨタの2GR系はレクサス各車でも長年採用されてきた頑丈なタイミングチェーン式エンジンであり、5,000km〜1万kmごとのオイル交換が守られていれば20万km以上でも快調に走ります。中古車購入時は整備記録簿でオイル管理履歴を確認し、ウォーターポンプ等の異音や水漏れがない個体を選べば安心です。

Q4. 3.5L V6モデルの中で、一番人気が高くてリセールバリューも高いグレードは?

A. 最も人気が高いのはエアロボディの上位グレード『3.5ZG(前期は3.5ZA Gエディション)』、および最高峰の『Executive Lounge Z』です。2列目エグゼクティブパワーシートや本革内装、JBLサウンドやツインムーンルーフを備えたパールホワイトまたはブラックの車両は、V6指名買い層から絶大な支持を集めています。

Q4でも触れた通り、3.5L V6モデルはもともと新車時の流通台数が2.5L車より少ない希少モデルですので、状態の良い後期型『3.5ZG』や『エグゼクティブラウンジ』を見つけたら早めに押さえるのが賢い選択ですよ。

ヴェルファイア3.5LV6と2GRの魅力と維持費

青い海を望む日本の展望パーキングでブラックの30系後期ヴェルファイアの横に並んで微笑む若い日本人夫婦
新車では手に入らなくなった純ガソリン3.5L V6エンジンの官能的な走りと希少価値は維持費以上の深い満足感を与えてくれる

ここまで、『ヴェルファイア3.5L V6モデル(2GRエンジン)の魅力と年間の維持費』について、前期2GR-FEと後期2GR-FKSの進化の違いから、8速ATがもたらす滑らかな加速・静粛性、そしてハイオク代や自動車税57,000円の試算まで解説してきました。

あらためて全体の結論をお伝えすると、ヴェルファイアの3.5L V6モデルは、2.5L車に対して月々約5,000円前後の維持費差額(税金+燃料代)を投資するだけで、301馬力の余裕あふれる加速と静粛性、そして「トヨタ最後の純ガソリンV6ミニバン」という希少価値を手に入れられる最高峰の選択肢だからです。

最後に、あなたがヴェルファイアの3.5L V6モデルを後悔なく選び、最高の状態で乗りこなすための4つの重要ポイントを振り返っておきましょう。

1つ目は、後期型(2018年1月以降)の『2GR-FKS型エンジン(301馬力・D-4S採用)』と『Direct Shift-8AT』は、発進直後からのダイレクトな加速と高速100km/h巡航時わずか約1,600回転という静粛性・低燃費を両立していることです。

2つ目は、大人6〜7名フル乗車での高速合流や急な登坂車線でも、エンジンを唸らせることなく2,000回転前後の豊かなトルクで涼しい顔をして駆け上がるため、長距離ドライブの疲労が劇的に軽減されるという点ですね。

3つ目は、年額57,000円の自動車税も2.5L車(43,500円)との差額で見れば年間わずか13,500円(月約1,125円)に過ぎず、ハイオクガソリン代を含めてもその差額をはるかに上回る運転の歓びと所有満足度が得られることでしょう。

そして4つ目は、V6エンジンの重さを受け止めるフロントタイヤの空気圧管理(240〜250kPa)と1万kmごとの前後ローテーション、5,000kmごとのオイル交換を徹底することで、消耗品コストを抑えながら20万km先まで快調なV6フィールを維持できるという点です。

二度と新車では作られない珠玉の3.5L V6エンジン『2GR』を搭載したヴェルファイアで、ぜひご家族とともに心躍るドライブライフを手に入れてくださいね。

れいちゃん
れいちゃん
自動車税57,000円って聞くとドキッとしたけど、2.5Lとの差額は月1,125円だけなんだね!それなら憧れの301馬力V6エンジンに思い切って乗りたいな!
ホシ
ホシ
大賛成です!とくに30系後期の「3.5ZG」や「エグゼクティブラウンジZ」は、これから先も語り継がれる名車ですので、ぜひ状態の良い1台を見つけて極上のV6フィールを堪能してくださいね!