ヴェルファイア2WDと4WDの違い!雪道走破性とリセール比較
こんにちは。アルヴェル&ハイエース完全ガイド 運営者の「ホシ」です。
ヴェルファイアの2WDと4WDの違いや雪道での走破性は迷うポイントですね。
スキー場の坂道でFFが滑る理由と4WDの査定相場を知ればスッキリ選べるでしょう。
今回は部品プロの視点から機械式4WDとE-Fourの実力や維持費まで解説します。
この記事のポイント
- ガソリン機械式4WDとハイブリッド電気式E-Fourの構造と違い
- 重量級FFミニバンが雪道の上り坂でスリップしやすい物理的な理由
- スキーやスノボへ行く家族に4WDまたはE-Fourが必須な根拠
- 新車価格差約20万円を売却時に回収できる4WDのプレミア査定相場
ヴェルファイア2WDと4WDの違いと雪道走破性
ヴェルファイアを新車や中古車で選ぶとき、普段は雪がめったに降らない都市部に住んでいる方ほど「約20万円安い2WD(FF)にスタッドレスタイヤを履かせれば冬のレジャーも十分なのか、それとも4WDにしておくべきか」と深く迷うものです。

私自身、自動車部品メーカーのセールスとして東京と山梨(八ヶ岳・富士山麓エリア)を毎週のように往復し、凍結した急勾配の山道でヴェルファイアの2WDと4WDの両方をテストしてきましたが、結論から言うと冬に年2回以上スキー場や温泉地へ出かけるなら4WD(またはE-Four)を選ぶのが安心な選択ですね。
まずはガソリン車の機械式4WDとハイブリッド車の電気式E-Fourの仕組みの違いから、なぜ重量級ミニバンの2WDが雪の坂道で不利になりやすいのかまで順番に見ていきましょう。
機械式4WDと電気式E-Fourの仕組みと違い
ヴェルファイアの「4WD」と一言で言っても、純ガソリンエンジン車(30系2.5L/3.5L・40系2.4Lターボ)とハイブリッド車(30系・40系2.5Lハイブリッド)では、後輪へ駆動力を伝える構造が根本から異なっています。
トヨタ自動車公式の発表通り、ガソリン車には電子制御カップリングを用いた機械式の『ダイナミックトルクコントロール4WD』が採用され、ハイブリッド車には後輪を独立した電気モーターで駆動する『E-Four(電気式4WDシステム)』が搭載されました(出典:トヨタ自動車公式ニュースルーム『新型「アルファード」「ヴェルファイア」を発売』)。
ヴェルファイアに設定されている3つの駆動システム(2WD・機械式4WD・電気式E-Four)の構造とトルク配分の違いを図解にまとめています。
一目でわかる!「ヴェルファイアの駆動方式3タイプの構造と違い」
方式1:2WD / FF(前輪駆動・前後トルク配分 100:0 固定)
前輪2本のみで約2.2トンの車体を引っ張る構造で乾燥舗装路の燃費と軽快感に優れる
方式2:ダイナミックトルクコントロール4WD(ガソリン車・100:0〜50:50)
プロペラシャフトと電子制御カップリングで後輪へ最大50%の直結トルクを伝達する
方式3:E-Four / 電気式4WD(ハイブリッド車・40系は100:0〜20:80制御)
プロペラシャフトを持たず後輪専用の独立電気モーターで瞬時にリアタイヤを駆動する
ガソリン車の『ダイナミックトルクコントロール4WD』は、乾燥した道路をまっすぐ走る時は前輪100:後輪0の2WD状態で燃費を抑えつつ、発進時や雪道で前輪の滑りを検知した瞬間にプロペラシャフト経由で最大50:50まで機械的にトルクを直結配分する頼もしい仕組みなのですね。
一方でハイブリッド車の『E-Four』は、車体中央を通る重いプロペラシャフトを廃止し、リアアクスルに搭載した独立モーター(リアモーター)が電流制御によって0.001秒単位の素早さで後輪をアシストしてくれるわけです。
とくに新型40系ヴェルファイアのE-Fourでは、前後トルク配分が「100:0から最大20:80」という後輪寄りまで緻密に可変制御されるようになり、滑りやすい雪道の発進だけでなくコーナリング中の旋回安定性まで飛躍的に高められていると実感できますよ。
重量級FFミニバンが雪道や凍結路の坂道で滑る理由
では、なぜコンパクトカーや軽自動車の2WD(FF)ならスタッドレスタイヤだけで登れるような雪道の坂道で、ヴェルファイアの2WD(FF)はスリップして登れなくなるケースがあるのでしょうか。

自動車部品プロの視点から車両の力学をひも解くと、その原因はヴェルファイア特有の「約2.1トン〜2.3トンというずば抜けた車両重量」「3,000mmに達する長いホイールベースと高い重心」、そして「多人数乗車時の後方荷重移動」という3つの物理的条件にあります。
運転席にドライバー1人だけが乗って平坦な雪道を走っている時は、重いエンジンとトランスミッションが載っている前輪に約55%以上の荷重がかかっているため、2WD(FF)でもスタッドレスタイヤの溝がしっかり雪面を噛んで前に進むことができるのです。
ところが、冬の家族旅行で2列目・3列目のエグゼクティブシートに大人や子どもが合計5〜7名乗り込み、さらに一番後ろのラゲッジスペースに人数分のスキー板やスノーボード、大きなスーツケースを満載すると、車体の重心は一気に後ろ側(リアタイヤ側)へと移動します。
その状態でスキー場や温泉宿へ続く勾配8%〜12%の急な上り坂に差し掛かると、重力によって車体荷重がさらに後輪側へとのしかかり、肝心の駆動輪である「フロントタイヤを路面に押し付ける垂直荷重(接地圧)」がスッと抜けて軽くなってしまうのですね。
もしその凍結した急な上り坂の途中で、前方の車や除雪作業車がつかえて一度ブレーキを踏んでその場で完全停止してしまったらどうなるでしょうか。
車両総重量2.4トンを超えた巨体をゼロから坂道発進させようとアクセルペダルを踏んだ瞬間、接地荷重が抜けた前輪タイヤ2本だけでは氷上の摩擦限界を超えて「キュルキュル」と激しく空転してしまい、トラクションコントロール(TRC)が出力を絞って前に進めなくなる現象こそがFFミニバン最大の盲点なのです。
スキーやスノボで4WDとE-Fourが必須な理由
こうした物理的な特性を踏まえると、「普段は東京や横浜、名古屋、大阪などの雪が降らない街に住んでいるけれど、冬に家族でスキーやスノーボード、雪見温泉へ行くなら4WDやE-Fourは必須なのか?」という疑問に対する答えは明確になります。
もしあなたの冬の行動範囲が「除雪と融雪剤散布が徹底された高速道路の本線や、勾配の緩やかな幹線国道だけ」に限られているのであれば、2WD(FF)に最新の国産プレミアムスタッドレスタイヤを組み合わせることで無事に往復できるでしょう。
しかし、実際のスキー場や山間部の温泉旅館は、高速道路のインターチェンジを降りてからの「最後の5km〜10km」に急勾配のつづら折り坂道が待ち構えており、さらにゲレンデの駐車場内は除雪車が入れないフカフカの深雪やわだちになっているケースが実に多いのです。
私自身、山梨や長野のスキー場駐車場で、夕方帰ろうとしたFFミニバンが駐車枠のわずか15cmほどの雪の段差と凍結した傾斜に前輪を取られ、周囲の人に後ろから押してもらっている光景を毎年のように目撃してきました。
ヴェルファイアは車両重量が2.2トン前後と非常に重いため、一度スタックして前輪が雪のくぼみにハマってしまうと、大人2〜3人がかりで手で押してもビクとも動かないというリスクを抱えているのですね。
その点、ガソリン車のダイナミックトルクコントロール4WDやハイブリッド車のE-Fourであれば、前輪が1ミリでも滑りかけた瞬間に後輪が頼もしく地面を蹴り出してくれるため、駐車場の雪だまりや坂道での一時停止からも何事もなかったかのようにスムーズに発進できます。
「氷点下の吹雪の中で冷たいタイヤチェーンを巻く苦労」や「大切な家族を乗せたまま夜の山道で立ち往生する精神的なストレス」を丸ごとゼロにできる安心感こそ、ウインタースポーツを楽しむご家庭に4WDやE-Fourを自信を持っておすすめする理由ですよ。
30系と40系の2WDと4WDのスペックや価格差
ここで「30系と新型40系のヴェルファイアにおいて、2WDと4WD(機械式・E-Four)では車両本体価格や重量、燃費、最小回転半径にどれくらいの違いがあるの?」という疑問にお答えするため、主要スペックを一覧表で比較してみましょう。
自動車部品プロの視点でまとめた、30系・40系ヴェルファイアの駆動方式別スペック・価格差・走破性の比較表をご覧ください。
| モデル・駆動方式区分 | 駆動システムとトルク配分 | 2WDとの新車価格差・重量差 | カタログ燃費・雪道走破性 |
|---|---|---|---|
| ①40系ターボ 4WD(Z Premier) | 機械式4WD(100:0〜50:50) | +198,000円 / 重量+60kg | WLTC 10.2km/L・深雪や急坂で最高 |
| ②40系ハイブリッド E-Four | 電気式E-Four(100:0〜20:80) | +220,000円 / 重量+70kg | WLTC 16.5〜17.5km/L・走破と低燃費両立 |
| ③30系ガソリン 4WD(2.5L/3.5L) | 機械式4WD(100:0〜50:50) | 約+25万円前後 / 重量+60kg | WLTC 9.9〜10.6km/L・雪国中古で大人気 |
| ④30系ハイブリッド E-Four | 電気式E-Four(リア68PSモーター) | 全車E-Four標準設定(2WDなし) | WLTC 14.8km/L・圧雪や凍結発進に安心 |
まず注目すべきポイントとして、30系ヴェルファイアのハイブリッド車は「全車E-Four(4WD)のみの設定」となっており2WDが存在しないのに対し、新型40系ヴェルファイアのハイブリッド車(Z Premier等)では新たに2WDとE-Fourの両方が選べるようになったという違いがあります。
そして40系における2WDと4WDの車両本体価格の差は、2.4Lターボ車(機械式4WD)で「198,000円」、2.5Lハイブリッド車(E-Four)で「220,000円」となっており、車両総額700万〜800万円クラスの車としてはわずか3%未満の差額に抑えられているのですね。
また「4WDにすると小回りが利かなくなるのでは?」と心配される方も多いですが、最小回転半径は2WDも4WDもまったく同じ(30系18インチ車で5.8m、40系19インチ車で5.9m)であり、最低地上高も約160mmが確保されているため日常の取り回しで不便を感じることは一切ありませんよ。
深雪やアイスバーンでの発進性とコーナー安定性の差
さらに踏み込んで、「ガソリン車の機械式4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)」と「ハイブリッド車のE-Four」、そして「2WD(FF)」の3つを、氷点下のアイスバーンや深雪のコーナーで走らせたときにどのような挙動の差が出るのかを比較してみましょう。

まず信号待ちの交差点や橋の上などがツルツルに磨かれた「ミラーバーン(ブラックアイスバーン)」でのゼロ発進では、電気モーター特有の細やかな電流・トルク制御でタイヤを空転させずにジワリと押し出す『E-Four』が抜群の扱いやすさを見せるのです。
一方で、一晩で30cm以上のドカ雪が積もった未除雪路や、ザクザクに荒れた深いわだちを掻き分けて長い峠道を連続して登り続けるような過酷なシーンでは、エンジンの太い駆動トルクをプロペラシャフトとカップリングで直結的に後輪へ送り続けられる『機械式4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)』が頼もしい粘り腰を発揮します。
また雪道のカーブを曲がる際、2WD(FF)は前輪タイヤに「駆動力」と「舵取り(コーナリングフォース)」の全負担が集中するため、少しオーバースピードで進入すると鼻先が外側へ膨らむアンダーステアが出やすい傾向があるのですね。
これに対してヴェルファイアの4WDおよびE-Fourには、ドライバーがハンドルを切った角度(舵角センサー)や車体の横滑り量をリアルタイムに検知して後輪へ瞬時に駆動トルクを配分する『S-VSC(ステアリング協調車両安定性制御システム)』や悪路・深雪脱出用の『TRAIL(トレイル)モード』が標準で組み込まれています。
カーブの入り口でステアリングを切り始めた瞬間に後輪が後ろから車体を旋回方向へ綺麗に送り出してくれるため、雪道のワインディングロードはもちろん、土砂降りの高速道路や横風が吹く高い橋の上でもビシッと矢のように安定した直進・旋回性能をいつでも体感できるはずですよ。
ヴェルファイア2WDと4WDの雪道走破性や違い
第1章では、ヴェルファイアの2WDと4WD(機械式・E-Four)の構造的な違いや、重量級ミニバンならではの雪道・凍結坂道における走破性の差について詳しく確認してきました。
ここからは、購入を決断するうえであなたが最も気になるお金と維持管理のリアルな話として、「新車価格差と実燃費・タイヤ消耗を含めた維持費の比較」「中古車市場における4WDのプレミア査定相場」、そして「雪道を走った後に愛車の価値を守る防錆メンテナンス術」を具体的に解説していきます。
「4WDにすると維持費が高くつくのではないか」という疑問を、自動車部品プロの実測データとリセール相場の数字でスッキリ解き明かしていきましょう。
新車価格差と実燃費やタイヤ消耗を含めた維持費比較
「4WDやE-Fourを選ぶと、車体が60kg〜70kg重くなるぶん毎日のガソリン代や消耗品の維持費が大きく増えるのでは?」と心配される方のために、年間10,000km走行時のトータル維持費を2WDと比較してみます。
新車購入時の価格差から実燃費、年間ガソリン代、そして自動車部品プロならではの視点である「タイヤ摩耗のバランス」までを比較した一覧表をご覧ください。
| コスト・維持費の比較項目 | 2WD(FF:前輪駆動) | 4WD / E-Four(四輪駆動) | 差額と部品プロの総合評価 |
|---|---|---|---|
| ①新車時の車両価格差 | 基準価格(最も安価) | +19.8万〜22.0万円(40系) | 売却時のプラス査定でほぼ全額回収 |
| ②ガソリン車の実燃費目安 | 平均 約8.8〜9.6km/L前後 | 平均 約8.3〜9.0km/L前後 | スタンバイ制御のため実燃費差は小 |
| ③年1万kmの燃料代差額 | 基準額 | 2WD比で+約8,000〜12,000円 | 月額換算でわずか約700〜1,000円差 |
| ④タイヤ摩耗と消耗品管理 | 前輪2本の摩耗が早い | 4輪へ駆動分散し均等に減る | タイヤの片減り抑制では4WDが有利 |
昔のフルタイム4WD車とは違い、現在のヴェルファイア(ダイナミックトルクコントロール4WDおよびE-Four)は普段の乾燥した道路を定速で走っている間はほぼ「前輪100:後輪0」の2WD状態で走行するため、実燃費の差はリッターあたりわずか0.4〜0.7km/L程度に収まるのです。
年間10,000kmを走ったとしても、2WDと4WDのガソリン代の差額は1年間で約8,000円〜12,000円(1ヶ月あたりわずか約700円〜1,000円)程度ですので、日々の家計を圧迫するような維持費の増加はほとんどないのですね。
さらに自動車部品プロの視点で見逃せないメリットとして、2WD車は発進や加速のたびに前輪2本へすべての負荷がかかってフロントタイヤの摩耗が早く進むのに対し、発進時に後輪へトルクを分散する4WDやE-Fourは前後4本のタイヤが均等に減りやすく、結果としてタイヤが長持ちしやすいという隠れた経済効果もあるのですよ。
中古車市場における4WDのプレミア査定とリセール
そしてヴェルファイアの駆動方式選びで最も頼れる後押しとなるのが、数年後に車を手放す際の『中古車買取相場(リセールバリュー)における4WD/E-Fourのプレミア査定』です。

中古車市場においてヴェルファイアの4WDおよびE-Fourモデルが新車時の価格差(約20万円)以上に高く評価される4つの理由を図解にまとめました。
資産価値で選ぶ!「ヴェルファイア4WDが中古車市場で高く売れる4大理由」
理由1:新車時の価格差(約20万〜22万円)を売却時のプラス査定でほぼ100%回収
3年〜5年落ちの買取相場でも2WDより約18万〜30万円高い査定額がつくケースが多い
理由2:北海道・東北・北陸・甲信越の国内中古車市場で「4WD指名買い」が集中
新車流通は都市部の2WDが多いため中古の4WDタマ数が不足しオークションで競り上がる
理由3:非降雪エリア(関東・関西等)で乗られていた4WDは「下回り錆なし」で特A評価
融雪剤による塩害がない都会育ちの4WD車は雪国の専門バイヤーが最高値で落札する
理由4:『4WD+寒冷地仕様』のセットは寒冷地輸出および国内需要の双方で鉄板
わずか約3万円の寒冷地仕様を同時装着しておくことで売却時の引き合いが一段と高まる
これまで「マレーシア等の温暖国向け輸出では2WDが有利」と言われていた時代もありましたが、現在は国内の北海道・東北・北陸・長野といった降雪地域のバイヤー需要に加え、寒冷地や山岳地帯を抱える海外市場からの引き合いも重なり、4WDおよびE-Fourの買取相場は非常に高い水準で推移しているのです。
実際にオートオークションの取引データを見ても、3年〜5年落ちのヴェルファイアにおいて、4WDモデルは同条件の2WDモデルより「約18万円〜30万円前後」高い価格で落札されるケースが多く、新車購入時に支払った約20万円の価格差を売却時にほぼ丸ごと取り戻せる計算になるのですね。
とくに普段は東京や神奈川、愛知、大阪などの雪が降らない地域で乗られていた4WD車は、フロア裏面に融雪剤による錆(塩害)がない極上車として雪国の中古車店からプレミア価格で奪い合いになるため、「実質負担ほぼゼロで冬の安心が手に入る最高の資産防衛」になると断言できますよ。
雪国や降雪地で後悔しないタイヤ選びと下回り防錆策
ただし、いくら優れた4WDシステム(ダイナミックトルクコントロール4WDやE-Four)を搭載したヴェルファイアを手に入れても、冬用タイヤの選定と走行後のメンテナンスを誤ると本来の性能やリセール価値を損なってしまいます。
まず大前提として知っておきたいのが、「4WDは雪道で前に進む力(トラクション)や姿勢を安定させる能力は2WDよりはるかに頼もしいものの、ブレーキを踏んで止まる能力は2WDと変わらない」という物理法則でしょう。
車両重量が2.2トンを超えるヴェルファイアが凍結した下り坂や交差点の手前で安全に止まるためには、氷の表面にあるミクロの水膜を除去する発泡ゴム等を採用した『国産メーカーの氷上性能重視スタッドレスタイヤ』を3〜4シーズン目処で装着することが絶対条件になるのです。
また、スタッドレスタイヤ用のホイールセットを用意する際は、純正の19インチや18インチから17インチ(または40系適合サイズ)へ適切にインチダウンすることで、タイヤの空気層(エアボリューム)が増えて雪道の凹凸をしなやかに吸収でき、購入費用も4本で5万円〜8万円ほど賢く節約できます。
そしてもうひとつ、先ほどのリセールバリューを守るために自動車部品プロとして推奨したいのが、高速道路やスキー場の帰りに必ず行う『下回りの高圧水洗浄(塩化カルシウム除去)』と『クリア防錆コーティング』ですね。
冬の高速道路に大量に撒かれる白い融雪剤(塩化カルシウム)は、鉄やアルミ部品を急速に腐食させる性質があり、洗い流さずに放置するとマフラーの溶接部やリアサスペンションのアーム類に赤錆が発生してしまいます。
中古車の買取査定および輸出検査ではフロア裏面の錆や腐食が厳しくチェックされますので、雪道を走った翌日にコイン洗車場の下部洗浄コース(数百円)を通す習慣をつけるだけで、愛車の足回り部品と数十万円の査定価値を綺麗に守り抜けるはずですよ。
ヴェルファイア2WDと4WDに関するよくある質問
ここでは、ヴェルファイアの2WDと4WD(機械式・E-Four)の選び方や雪道での運用に関して、読者のあなたからよく寄せられる4つの質問にお答えします。
とくに「機械式4WDとE-Fourの雪道比較」や「タイヤチェーンを巻く位置」「寒冷地仕様の必要性」は購入前に正しく理解しておきたいポイントです。
迷いをスッキリ解消してあなたにぴったりの1台を選べるようQ&A形式でまとめましたので参考にしてみてくださいね。
Q1. ガソリン車の機械式4WDとハイブリッド車のE-Four、雪道走破性が高いのはどちらですか?
A. 氷上での滑らかな発進や圧雪されたスキー場へのアクセスであれば、どちらも互角の頼もしい走破性を発揮します。ただし、30cmを超える深い新雪のラッセル走行や、長い急勾配を連続して登り続けるような豪雪環境では、プロペラシャフトで後輪へ最大50%の直結トルクを送り続けられるガソリン車の『ダイナミックトルクコントロール4WD』および前後配分が20:80まで進化した『40系E-Four』がより有利です。
Q2. ヴェルファイアの4WD(またはE-Four)でタイヤチェーン規制に遭遇した場合、前輪と後輪のどちらに巻きますか?
A. トヨタ公式の取扱説明書で定められている通り、2WD・4WD・E-Fourのすべてにおいてタイヤチェーンは『前輪(フロントタイヤ)』に装着します。ヴェルファイアはFFベースの車両であり、舵取りと主たる駆動・制動を前輪が担っているため、必ずフロントタイヤのサイズに適合した非金属チェーン等を用意してください。
Q3. 4WDを選ぶ場合、メーカーオプションの『寒冷地仕様』も一緒につけるべきですか?
A. はい、新車注文時でも中古車探しでも『4WD+寒冷地仕様』のセットをおすすめします。約3万円前後のオプション価格でフロントワイパーの凍結を防ぐウインドシールドデアイサーや即効性の高いPTCヒーター、高濃度冷却水などが備わるうえ、売却時の査定でも雪国バイヤーから高く評価されます。
Q4. 雪道をまったく走らない温暖な地域に住んでいる場合でも、4WDを選ぶメリットはありますか?
A. 雨の日の高速道路や横風が吹く橋の上での直進安定性が高まること、発進時に後輪へ駆動力が分散されてフロントタイヤの摩耗が穏やかになること、そして売却時の査定で新車価格差の大部分が戻ってくることの3点がメリットです。ただし、雪道を一切走らず初期費用と燃費を最優先したい場合は2WD(FF)でも十分満足できます。
Q3でも触れた通り、中古車で30系や40系の4WDモデルを探す際は、フロントガラス下部に熱線(デアイサー)が入っている『寒冷地仕様』装着車を選ぶと冬場の快適性とリセールがさらに高まるのでぜひ確認しておきましょう。
ヴェルファイア2WDと4WDの違いや雪道走破性

ここまで、『ヴェルファイアの2WDと4WD(機械式・E-Four)の違いと雪道走破性・リセールバリュー』について、駆動システムの構造からFF登坂時の物理的な限界、維持費の比較、そして中古車市場でのプレミア査定相場まで詳しく解説してきました。
あらためて全体の結論をお伝えすると、冬に家族でスキーやスノーボード、雪見温泉へ出かける機会があるなら、新車価格差の約20万円を売却時のプラス査定でほぼ回収できる『4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)』または『E-Four』を選んでおくのが最も賢明で後悔のない選択だからです。
最後に、あなたがヴェルファイアの2WDと4WDの違いを正しく比較し、最高の1台を選ぶための4つの重要ポイントを振り返っておきましょう。
1つ目は、車両重量2.2トンを超えるヴェルファイアで多人数乗車+荷物を積んで雪道の上り坂に入ると、後輪へ荷重が移動して前輪の接地荷重が抜けるため、2WD(FF)では再発進時に空転しやすいという物理的な限界があることです。
2つ目は、ガソリン車の機械式4WD(最大50:50配分)もハイブリッド車のE-Four(40系は最大20:80配分)も、前輪が滑る瞬間に後輪が頼もしく車体を押し出してくれるため、ゲレンデ直前の急坂や雨の高速道路で優れた安定感を発揮してくれるという点ですね。
3つ目は、2WDと4WDの年間のガソリン代差額はわずか約1万円前後(月1,000円未満)と小さく、売却時の買取査定では国内雪国需要と輸出需要によって2WDより約18万〜30万円高く売れるため、実質的なコスト負担はほぼゼロになることでしょう。
そして4つ目は、4WDの走破性を過信せず氷上性能の高い国産スタッドレスタイヤを装着し、雪道走行後はフロア裏面の融雪剤を洗い流すことで、安全性と高い資産価値をいつまでも守り続けられるという点です。
ぜひあなたのライフスタイルにぴったりの駆動方式を備えたヴェルファイアを選んで、冬の銀世界でも安心で快適な家族の思い出をたくさん作ってくださいね。



