こんにちは。アルヴェル&ハイエース完全ガイド 運営者の「ホシ」です。

中古の20系ヴェルファイアは、支払総額100万円前後で狙える魅力的な一台ですね。

ただ、年式ごとの違いやオイル消費などの注意点と狙い目グレードが気になりませんか。

今回は部品プロの視点から後悔しない20系中古車の選び方と点検法を解説しましょう。

この記事のポイント

  • 総額100万円前後で手に入る20系ヴェルファイアの室内空間と魅力
  • 前期型と後期型の違いおよび特別仕様車ゴールデンアイズ等の狙い目
  • 2.4Lエンジンのオイル消費問題と対策済み車両を見分ける確認法
  • 足回り異音や補機類の劣化チェックと13年経過重課税の維持費試算

20系ヴェルファイア中古車の狙い目と注意点

2008年5月から2015年1月まで生産された初代モデルである『20系ヴェルファイア』は、後継の30系や現行40系の相場が高騰している今、支払総額80万円〜150万円前後という手頃な価格帯で狙える大型高級ミニバンとして再注目されています。

明るい日本の住宅街の駐車スペースでブラックの20系ヴェルファイアの電動スライドドアを開けて広い2列目キャプテンシートを確認する若い日本人夫婦
現行のコンパクトカーや軽自動車の中古と同じ予算100万円前後でファーストクラス級の2列目シートが手に入るのは20系ならではの魅力である

私は自動車部品メーカーのセールスとして数多くの20系ヴェルファイアの整備現場や東京〜山梨間の長距離ドライブを経験してきましたが、新車時400万円前後のコストをかけて造られたシートの厚みや静粛性は、10年以上経った今でもミドルクラスミニバンをしのぐ快適性を備えていました。

まずは今からあえて20系ヴェルファイアの中古車を選ぶメリットと、前期型・後期型の違い、そして満足度が劇的に高まる狙い目の特別仕様車やグレードから順番に見ていきましょう。

総額100万円で手に入る豪華な室内空間の魅力

最初に「いま支払総額100万円前後で20系ヴェルファイアの中古車を買う価値はあるのか?」という結論をお伝えすると、維持費や弱点のポイントさえ押さえれば、これほど家族の満足度が高い買い物は他にありません。

あなたが20系ヴェルファイアを中古で選ぶ際に押さえておきたい「4大メリットと購入前の注意点バランス」を図解にまとめました。

総額100万円で狙う!「20系ヴェルファイア中古車の魅力と注意点」

魅力1:軽自動車やMクラスミニバンより格段に広い室内とオットマン

室内長3,210mm・室内幅1,580mmの広大な空間に最大800mmスライドの2列目席を搭載

魅力2:特別仕様車なら両側電動スライドドア&電動ゲートが標準装備

プラチナセレクションIIやゴールデンアイズなら総額100万円前後で豪華装備が全部揃う

注意点1:2.4Lエンジン(2AZ-FE)のオイル消費対策履歴の確認が必須

整備記録簿のピストン交換履歴やオイル管理状態・マフラーの煤を契約前に必ず点検する

注意点2:10万km前後の補機類メンテナンスと13年経過重課税の織り込み

オルタネーターや足回りの点検と年額約15%増しの自動車税を計算に入れて予算を組む

いま中古車市場で支払総額100万円〜130万円の予算でミニバンを探すと、5ナンバーサイズのヴォクシーやセレナでも10年落ち・走行8万キロ以上の車両ばかりが並ぶのが現実です。

しかし同じ100万円前後の予算を20系ヴェルファイアに向けると、全長4,850ミリ以上・全幅1,840ミリのワイドボディと、大人が足を伸ばして眠れる7人乗りキャプテンシート(オットマン付)を備えた高級ミニバンが射程圏内に入ってきます。

特に20系ヴェルファイアは、現行の40系や30系よりもボディサイズがわずかにコンパクトで最小回転半径も5.6〜5.8メートルに収まっているため、日本の狭い駐車場でも運転しやすいのですね。

また、すでに新車時からの大きな値落ちが底を打っているため、総額100万円前後で購入して3〜4年乗った後でも、海外輸出パーツ需要によって一定の買取額が残りやすいメリットもあります。

つまり「初期費用を100万円前後に抑えつつ、子どもや両親をファーストクラスのような広い車内で快適にもてなしたい!」というあなたにとって、20系ヴェルファイアはこれ以上ない賢い選択肢になるわけですよ。

前期型と後期型の改良点や外観デザインの違い

20系ヴェルファイアの中古車を探すうえで最初に知っておきたい基本が、2011年11月(発表は2011年9月27日)のマイナーチェンジを境に分かれる『前期型』と『後期型』の違いです。

トヨタ自動車公式のマイナーチェンジ発表資料にも明記されている通り、2011年11月発売の後期型ではフロントグリルやフロントバンパー、リアガーニッシュの意匠変更とともに、内装の木目色やメーターデザインが刷新され、ハイブリッドモデルが追加設定されました(出典:トヨタ自動車公式ニュースルーム『TOYOTA、アルファードならびにヴェルファイアをマイナーチェンジ―同時に、ハイブリッドモデルを追加設定―』)。

まず外観の見分け方として、前期型(2008年5月〜2011年10月)はフロントグリルの横バーがすっきりとした2段構造で、エアロ系(Zグレード)のバンパー下部にあるフォグランプ周りがシンプルな丸型ベゼルになっているのが特徴です。

これに対して後期型(2011年11月〜2015年1月)では、フロントグリルのバーが太く立体的な造形に進化し、ヘッドライト下段の先端がグリル側へ鋭く切れ込むアグレッシブな目つきに変わりました。

さらに後期型のエアロバンパー(Z系)は、ナンバープレート下のロアグリルが大きく逆台形に広がり、左右のフォグランプ周辺にも彫りの深いメッキリングとフィン造形が与えられて、現在見ても古さを感じさせない迫力を放っているのですね。

また運転席に乗り込んだ時の印象も、前期型がブルー基調のシンプルな2眼メーターだったのに対し、後期型では立体的なリングとシルバー加飾をあしらった高精細メーターへグレードアップしています。

加えて後期型からは、駐車時に車を真上から見下ろすような映像を表示する『パノラミックビューモニター』や車内の空気を清潔に保つ『ナノイー』、さらに2列目シートと運転席の電動位置記憶機能なども改良されており、予算が許すなら2011年11月以降の後期型から探すのがおすすめと言えるでしょう。

れいちゃん
れいちゃん
20系ヴェルファイアにも前期と後期があるんだね!2011年11月以降の後期型ならフォグランプ周りの造形がカッコよくなって、内装のメーターも新しくなっているなんて魅力的だなあ!
ホシ
ホシ
そうなんです!前期型なら総額70万〜100万円、後期型でも総額100万〜150万円前後で十分狙えますから、まずはフロントバンパーのロアグリルとフォグ周りの形を見て前期・後期を見分けてみてくださいね。

プラチナセレクションとゴールデンアイズ比較

そして「総額100万円前後で一番コスパが良くて装備が充実している狙い目モデルはどれ?」と聞かれたら、私が真っ先に推すのが前期の特別仕様車『2.4Z プラチナセレクションII』と、後期の特別仕様車『2.4Z ゴールデンアイズ(およびゴールデンアイズII)』の2台です。

20系ヴェルファイア特別仕様車の黒革とアルカンターラ調コンビシートの2列目キャプテンシートに座りくつろぐ若い日本人女性
アルカンターラ表皮の専用シートと両側パワースライドドア・パワーバックドアを標準装備した特別仕様車は中古車市場で抜群の狙い目となる

実は20系ヴェルファイアの標準『2.4Z』グレードは、新車時に「助手席側しかパワースライドドアが標準装備されておらず(運転席側はオプション)、パワーバックドアも付いていない車両」が数多く存在します。

そのため中古車サイトで安い標準の2.4Zをうっかり買ってしまうと、「運転席側のスライドドアが手動で重たい」「シートが普通のファブリック生地で少し味気ない」と納車後に後悔してしまうケースが後を絶たないのです。

そこで狙い目になるのが、2010年4月に登場した前期型の特別仕様車『2.4Z プラチナセレクションII(および3.5Z プラチナセレクションII)』ですよ。

このプラチナセレクションIIは、手触り抜群のアルカンターラ表皮シートに加え、デュアルパワースライドドア(両側電動)、パワーバックドア(挟み込み防止機能付)、専用ツヤあり黒木目調パネルが最初からすべて標準装備されており、現在なら支払総額80万円〜110万円前後で手に入るのですね。

さらに2012年9月以降の後期型に設定された特別仕様車『2.4Z ゴールデンアイズ(2013年10月からはゴールデンアイズII)』になると、ヘッドライト内部が上品なシャンパンゴールド加飾になり、シートも「レッドパーフォレーション付きブラックアルカンターラ+クロコダイル調本革コンビシート」へと豪華に進化しています。

後期ゴールデンアイズは年式が2012年〜2014年式と新しく、スマートキーまでゴールド加飾された特別感がありながら支払総額110万円〜150万円前後で狙えるため、見た目と実用性の両面で最も満足度が高い鉄板グレードと言えるでしょう。

直4とV6やハイブリッドのエンジン特性差

次に、20系ヴェルファイアの中古車を選ぶうえで絶対に迷うのが、「2.4L直列4気筒ガソリン(ANH20W/25W)」「3.5L V6ガソリン(GGH20W/25W)」「2.4Lハイブリッド(ATH20W)」の3種類のエンジンのうちどれを選ぶべきかという問題です。

それぞれのエンジン特性・中古車流通量・維持費と信頼性の違いを一目で比較できるよう表にまとめました。

比較項目 2.4L直4(ANH20W/25W) 3.5L V6(GGH20W/25W) 2.4Lハイブリッド(ATH20W)
①最高出力と変速機 170馬力・Super CVT-i 280馬力・6速AT(U660E) システム190馬力・電気式CVT
②実燃費の目安(レギュラー/ハイオク) 約8.0〜10.5km/L(レギュラー) 約7.0〜9.5km/L(ハイオク) 約11.0〜13.5km/L(レギュラー)
③13年経過後の自動車税 年額約51,700円(重課対象) 年額約66,700円(重課対象) 年額45,000円(重課免除)
④部品プロの信頼性評価 タマ数最多だがオイル消費点検必須 エンジン・6ATとも高耐久で安心 4WD標準だが駆動用電池の診断要

中古車市場の約7割を占める『2.4L直列4気筒(2AZ-FE型・170馬力)』は、レギュラーガソリン仕様で毎年の自動車税も安く、街乗り中心なら必要十分な走りと選びやすさを備えているのが最大の強みです。

ただし第2章で詳しく解説する通り、2.4Lの2AZ-FEエンジンには「オイル消費(オイル食い)」の持病があるため、整備履歴が明確な個体を選ぶ目利きが求められます。

そこで自動車部品のプロとして隠れた狙い目に挙げたいのが、最高出力280馬力を発生する『3.5L V6エンジン(2GR-FE型)+6速AT』を搭載したモデルなのですね。

実は2GR-FE型V6エンジンにはオイル消費の持病が一切なく、CVTではなく頑丈な6速ATが組み合わされているため、走行10万キロを超えた中古車でも機関系のトラブル率が驚くほど低いというメリットがありますよ。

エグゼクティブシート搭載の推奨グレード比較

さらに20系ヴェルファイアの中古車選びで、家族から「この車にして本当に良かった!」と感謝される決め手になるのが、2列目シートの仕様によって分かれるグレード選びです。

20系ヴェルファイアには、8人乗りベンチシート仕様(2.4Xや2.4Zの8人乗り等)と、7人乗り独立キャプテンシート仕様が存在しますが、さらに7人乗りの中にも『標準リラックスキャプテンシート』と『エグゼクティブパワーシート』の2種類があります。

先ほどご紹介した『2.4Z プラチナセレクションII』や『2.4Z ゴールデンアイズ』に装着されている「リラックスキャプテンシート(手動オットマン付)」は、シートを横へスライドさせて中央に寄せることで、最大800ミリという超ロングスライドが可能になるのが特徴です。

また2列目シートの間にウォークスルーの隙間を作れるため、チャイルドシートを付けたまま3列目へ移動したい子育て世代には、このリラックスキャプテンシート仕様が一番使い勝手が良いでしょう。

一方、新車時に一段高い上級グレードとして設定されていた『2.4Z Gエディション』『3.5Z Gエディション』『3.5V Lエディション』には、新幹線のグランクラスのような大型固定式アームレストと電動リクライニング・電動オットマンを備えた『エグゼクティブパワーシート』が標準装備されているのですね。

新車当時は標準のZグレードより40万円〜80万円以上高価だったこの『Z Gエディション』も、現在の中古車市場では価格差がほとんどなくなり、支払総額95万円〜140万円前後で状態の良い個体がゴロゴロ見つかります。

しかも『3.5Z Gエディション』なら、運転席パワーシートやマイコンプリセットドライビングポジションシステム、後席用プラズマクラスターや大画面リアエンターテインメントシステム装着車も多いため、大人4〜6人で贅沢な長距離旅行を楽しみたい方には最高の狙い目グレードになるはずです。

あなたの家族構成に合わせて、「3列目への移動しやすさと特別装備を重視するなら2.4Z ゴールデンアイズ」、「2列目の豪華な電動オットマンと高速道路の余裕を重視するなら2.4Z Gエディションまたは3.5Z Gエディション」という基準で絞り込むと迷わず選べますよ。

れいちゃん
れいちゃん
新車の時は高くて手が届かなかった電動オットマン付きの「Z Gエディション」や、ゴールド加飾の「ゴールデンアイズ」が総額100万円ちょっとで買えるなんて夢みたいだね!
ホシ
ホシ
本当にそうなんです!しかも3.5LのV6モデル(3.5Z Gエディション等)なら、2.4Lで心配されるオイル消費の持病もなくて中古車価格も2.4Lとほとんど変わらないので、高速道路をよく走る方には特におすすめの穴場グレードですよ。

ヴェルファイア20系中古車の狙い目や注意点比較

第1章では、総額100万円前後で狙える20系ヴェルファイアの魅力と、前期・後期の違いや特別仕様車『プラチナセレクションII』『ゴールデンアイズ』、そして『Z Gエディション』といった狙い目グレードを見てきました。

しかし、どれほど内装が綺麗で装備が豪華な個体であっても、10年以上・走行7万キロ〜12万キロを走ってきた20系ヴェルファイアには、契約前に必ず点検すべき「機関系・補機類・足回りの注意点」が存在します。

ここからは、20系中古車選びで最大の関門となる「2.4Lエンジンのオイル消費問題の見分け方」から、CVTやオルタネーターの寿命サイン、さらに13年経過重課税を含めたリアルな維持費までプロの視点で徹底解説していきましょう。

直4エンジンのオイル消費問題と対策車判別法

20系ヴェルファイアの売れ筋である2.4Lガソリン車(型式:ANH20W / ANH25W)を中古で買う際、あなたが1番最初に確認しなければならない最大の注意点が『2AZ-FE型エンジンのオイル消費(オイル食い)問題』です。

晴れた日本の駐車場でブラックの20系ヴェルファイアのボンネットを開けてエンジンオイルのレベルゲージを白い布で確認する若い日本人男性
2.4Lの2AZ-FE型エンジン搭載車を選ぶ際は整備記録簿の対策履歴とオイルレベルゲージ・フィラーキャップ裏の確認が必須となる

中古車販売店の実車確認で「オイル消費の心配がない対策済み車両・優良エンジン個体」を見分けるための4つの実践チェック手順を図解にまとめました。

失敗ゼロへ!「2.4L(2AZ-FE)オイル消費対策車の4大判別ステップ」

Step 1:ディーラー整備記録簿で「ピストン・リング交換」履歴を確認

新車から9年以内の保証延長期間中に対策ピストンへ交換された記録があれば大当たり

Step 2:オイルフィラーキャップ裏の「スラッジ(黒い塊)」を目視

キャップを開けて内部が綺麗な金属色ならオイル管理良好、黒いコールタール状なら見送り

Step 3:オイルレベルゲージの量・汚れとマフラー出口の「湿った黒煤」

マフラー内側にベタつく黒い煤が分厚く付着している車両はオイル上がりの進行サイン

Step 4:2012年以降の後期型を選び「エンジン保証付」の販売店で買う

改良が進んだ後期型(ゴールデンアイズ等)を選び1年以上の手厚い保証を必ず付ける

なぜ20系の2.4Lエンジン(2AZ-FE型)でオイルが減るのかというと、燃費を良くするために採用された低張力ピストンリングの溝と「オイル戻し穴」に劣化したオイルカス(スラッジ)が詰まり、掻き落としたオイルが燃焼室へ入ってガソリンと一緒に燃えてしまうからです。

かつてトヨタは新車登録から9年以内の無償修理(保証期間延長)を実施していましたが、現在はすべての20系で9年の保証期間が終了しているため、もし未対策の重度オイル消費車を現状渡しで買ってしまうと、30万円以上の修理費が自己負担になってしまいます。

これを防ぐ一番確実な方法が、車検証入れに入っている『定期点検整備記録簿』を見せてもらい、過去のディーラー整備履歴に「ピストン・ピストンリング交換(またはショートブロック交換)」の記載がある対策済み車両を選ぶことなのですね。

また実車を見る際は、エンジン上部のオイルフィラーキャップを開けて裏側に黒いヘドロ状の汚れが付いていないか、そしてリアマフラーの出口を指で拭った時にベタッとした油分を含む黒い煤が大量に付かないかを必ずチェックしてくださいよ。

CVTやオルタネーターなど補機類の劣化点検

エンジンオイルの次に注意したいのが、走行距離7万キロ〜12万キロ前後の20系ヴェルファイアで交換時期を迎えやすい『CVT(無段変速機)』および『電装・冷却系の補機類』のコンディションです。

20系ヴェルファイアを総額100万円前後で購入する際、事前に点検・確認しておきたい「主要消耗部品の寿命目安と修理費用」を比較表にまとめました。

点検すべき部位・部品名 寿命・発生しやすい時期 主な劣化サイン・症状 交換・修理費用の目安
①オルタネーター(発電機) 約8万km〜12万km前後 ウィーンという異音・充電警告灯点灯 約4.5万〜8万円(リビルト品活用)
②ウォーターポンプ・冷却系 約7万km〜10万km前後 ガラガラ音・ピンク色の冷却水漏れ跡 約3万〜5.5万円(ベルト同時交換)
③ステアリングシャフト 約6万km〜10万km前後 据え切りや段差でハンドルにコクッ音 約2.5万〜4万円(シャフト交換)
④リアショック・足回り 約7万km〜10万km前後 ショックのオイル漏れ・フワフワ感 約3万〜6万円(左右2本交換時)

まず2.4L車に搭載されている『Super CVT-i(K112型)』は、過去に一度もCVTフルードが交換されないまま10万キロを超えた個体だと、発進時にブルブルと振動する「ジャダー」や、加速時の「ウィーン」という金属ベルトのうなり音が出ることがあるのです。

そのため実車確認では、必ずエンジンを始動してブレーキを踏んだまま「P→R→N→D」とシフトレバーを順番に動かし、変速ショックや1秒以上の不自然なタイムラグがないかを確かめてください。

また自動車部品のプロとして必ずチェックしてほしいのが、10万キロ前後で突然寿命を迎えやすい『オルタネーター(発電機)』と『ウォーターポンプ』の2大補機類なのですね。

もし購入する車両が走行9万キロを超えている場合は、過去にこれらが交換されているかを記録簿で確認し、未交換であれば「納車整備のタイミングでリビルト品(再生新品)のオルタネーターとウォーターポンプを予防交換してもらえるか」を販売店に相談しておくと、納車後の路上トラブルを確実に防げるでしょう。

足回り異音やスライドドア動作の実車確認手順

続いて、中古車展示場であなたの目と手を使って5分でチェックできる『足回り・ステアリングの異音』と『電動スライドドア・電装品』の実車確認手順をお伝えします。

明るい日本の舗装された駐車場でブラックの20系ヴェルファイアのフロントタイヤとサスペンション周辺をしゃがんで点検する若い日本人男性
実車確認ではタイヤの偏摩耗やショックアブソーバーのオイル漏れ・ステアリングの据え切り異音・電動スライドドアの開閉を必ず点検する

20系ヴェルファイアは車重が約2トンあるうえに、リアサスペンションが『トーションビーム式』となっているため、足回りのゴム部品やショックアブソーバーに独特の負荷がかかっているのですね。

まず外装を見る際にしゃがみ込んで確認してほしいのが、前後タイヤの溝が「内側だけ極端にすり減っていないか(内減り・偏摩耗)」と、リアタイヤの奥にある黒い筒状のショックアブソーバーに「オイルが垂れた濡れ跡がないか」の2点です。

もしリアショックからオイルが漏れていると、家族を乗せて高速道路の継ぎ目を越えた時に船のようにフワフワと揺れが止まらなくなるだけでなく、そのままでは次の車検に通りません。

次に運転席へ座ったら、エンジンをかけてブレーキを踏んだままハンドルを左右に15度ほど小刻みに切ってみて、足元から「コクッ、コクッ」という振動や異音が伝わってこないかを確認してくださいね。

これは20系ヴェルファイアの定番持病である『ステアリングインタミシャフト』のジョイント部のガタつきによるもので、もし症状が出ていれば納車前に無償で対策シャフトへ交換してもらえるよう販売店へ交渉するのが鉄則です。

また20系では上下2段ヘッドライトの上段レンズに紫外線による黄ばみやくもりが出やすいため、左右レンズの透明度とメーター内の『AFS(ヘッドライト首振り機構)警告灯』が点滅していないかもあわせて入念にチェックしておきましょう。

さらに仕上げとして、両側パワースライドドアとパワーバックドアをボタンで2〜3回連続で開閉し、ワイヤーの引っかかりやモーターの力不足で途中停止しないか、そして電動格納ドアミラーや純正HDDナビの開閉チルト機構がスムーズに動くかまで確かめれば実車チェックは万全ですよ。

れいちゃん
れいちゃん
駐車場で止まったままハンドルを左右に少し動かすだけで、20系でよくあるステアリングシャフトのガタつきが見抜けるなんてすごく実践的だね!
ホシ
ホシ
はい!契約した後に気づくと自腹で3万円前後の修理代がかかってしまいますが、ハンコを押す前に見つけて「ここを直してくれたら今日決めます!」と伝えれば、気持ちよく納車整備で直してくれるお店が多いですよ。

13年経過重課税や維持費に関するよくある質問

ここでは、20系ヴェルファイアの中古車を購入した後に毎年かかる『13年経過重課税(自動車税・重量税)』や維持費に関して、読者のあなたからよく寄せられる4つの質問にお答えします。

総務省の公式資料にも定められている通り、新車新規登録から13年を超えたガソリン車はグリーン化特例により自動車税(種別割)が標準税率から概ね15パーセント重課される一方、ガソリンハイブリッド車は重課の対象外(免除)となっています(出典:総務省『自動車税・軽自動車税種別割のグリーン化特例(軽課・重課)』)。

具体的な税額や車検費用・走行距離の目安をQ&A形式でまとめましたので参考にしてみてくださいね。

Q1. 20系ヴェルファイアは13年経過の重課税で、自動車税や重量税はいくらになりますか?

A. 20系ガソリン車は全車13年超のため、自動車税は2.4L車が約51,700円(標準比+約6,700円)、3.5L車が約66,700円(+約8,700円)、車検時の重量税(2年分)は45,600円〜57,000円です。なおハイブリッド車は自動車税の重課対象外で年45,000円のままです。

Q2. 走行距離が10万キロを超えている20系ヴェルファイアでも買って大丈夫ですか?

A. 整備記録簿が残り5,000キロごとのオイル交換履歴が確認できる個体なら10万キロ超でも元気に走れます。逆に6万キロでも記録簿がなくオイル管理が悪い2.4L車はオイル消費リスクが高いため、「記録簿の有無とエンジン内部の綺麗さ」を優先してください。

Q3. 20系ヴェルファイアのタイヤ交換代や年間の維持費はどれくらいかかりますか?

A. 18インチタイヤ(235/50R18)は国産4本交換で約7万〜10万円前後です。自動車税、月1,000キロ走行時のガソリン代(年約18万〜22万円)、任意保険と車検積立を含めると、年間維持費は約38万〜45万円前後(月平均3万円台)が目安です。

Q4. 20系ヴェルファイアの前期型と後期型で、今から買うならどちらがおすすめですか?

A. 予算100万〜140万円ならピストン改良が進み質感も高い2011年11月以降の『後期型(2.4Z ゴールデンアイズや3.5Z Gエディション)』がおすすめです。予算100万円以内なら前期最終型の『2.4Z プラチナセレクションII』が狙い目です。

とくにQ1でお伝えした通り、13年経過による自動車税の上乗せ額は2.4L車で年間約6,700円(1ヶ月あたり約560円)に過ぎないため、車両本体を総額100万円前後で安く買えるメリットの方がはるかに大きいと捉えて安心してください。

20系ヴェルファイア中古車の狙い目と注意点総括

晴れた日本の高原展望パーキングでブラックの20系ヴェルファイアの横に立ち満足そうに微笑み合う若い日本人夫婦
狙い目の特別仕様車や上級グレードとオイル消費対策車の見分け方を押さえれば総額100万円前後で最高の20系ヴェルファイアに出会える

ここまで、支払総額100万円前後で狙える20系ヴェルファイアの中古車について、前期型と後期型の違いや狙い目の特別仕様車、そして2.4Lエンジンのオイル消費問題を見分ける実践チェック法から13年経過重課税の維持費まで詳しく解説してきました。

あらためて結論をお伝えすると、20系ヴェルファイアは現在のMクラスミニバンや軽自動車の中古と同じ予算100万円前後で「広々とした室内のゆとりとオットマン付きの特等席」が手に入る抜群のコストパフォーマンス車であり、エンジンの目利きさえ外さなければ今からでも長く快適に乗れる名車であるということです。

最後に、あなたが中古車販売店で後悔しない一台を選び抜くための4つの鉄則を振り返っておきましょう。

1つ目は、両側パワースライドドアやパワーバックドア、専用アルカンターラシートが最初から揃った『2.4Z プラチナセレクションII(前期)』または『2.4Z ゴールデンアイズ / ゴールデンアイズII(後期)』、あるいは電動オットマン付きの『Z Gエディション』を指名買いすることです。

2つ目は、2.4Lガソリン車(2AZ-FE型)を選ぶ場合、必ず整備記録簿で過去のピストン対策修理履歴やオイル交換履歴を確認し、オイルフィラーキャップ裏の汚れとマフラー出口の湿った黒煤を自分の目で点検してから契約することですね。

3つ目は、オイル消費の心配が一切ない頑丈な6速AT搭載の『3.5Z Gエディション』や、13年超の自動車税重課が免除される電気式4WDの『後期ハイブリッド(ATH20W)』も視野に入れて比較検討することでしょう。

そして4つ目は、実車確認でハンドルの据え切り異音(インタミシャフト)やリアショックのオイル漏れ、オルタネーターの異音をチェックし、1年以上の手厚い保証が付く信頼できる販売店で購入することです。

ぜひ今回のチェックリストを片手に状態の良い20系ヴェルファイアを見つけ出し、ご家族みんなの笑顔があふれる快適なドライブを思いきり楽しんでくださいね。

れいちゃん
れいちゃん
20系ヴェルファイアの狙い目グレードだけでなく、一番心配だった2.4Lのオイル消費対策車の見分け方や3.5L・ハイブリッドという選択肢まで分かって自信がついたよ!
ホシ
ホシ
はい!記録簿とエンジン・足回りのポイントさえしっかり確認して選べば、総額100万円前後の20系ヴェルファイアは値段以上の素晴らしい快適さと家族の思い出を届けてくれますよ!